ウォームアップ
仮想のエネルギー値をグラフにする練習をしましょう。

ハイブリッド型学習の準備
- このレッスンは、主にSPIKEアプリを使って進めるようデザインされています。SPIKEプライムハブに接続せず、プログラミングブロックを使ってシミュレーションを作成します。SPIKEプライムセットを使ってレッスンを行う場合は、このページの_補足資料_にある組み立て説明書を使用してください。
- 必ずこのページのレッスンビデオを見ておいてください。
- このページにあるリンク、またはSPIKEアプリから、このレッスンの生徒用資料に目を通しておきます。
- 以下の準備も必要かどうか検討してください。
- 適切なツールと場所の選択例えば、ビデオを見る、テキストを読む、ハンズオン体験の準備をする、といった活動は家でも行うことができます。実験をしたり、実際のデータを測ったりといった活動は教室が最適です。
- 様々なツールを使用して、幅広い難易度調整を可能にするこれによって生徒全員の関心を引きつけ、学習の成果を伸ばすことができます。
- オンラインで共同作業させるための方法を複数用意例:
- ビデオ会議
- ブログ、チャット、掲示板
- デジタル版生徒用ワークシート
- レッスンの一部が家で行われることを考慮して、レッスンの流れを調整する下の表はレッスンの流れの一例です。
- 生徒のニーズに合わせてレッスンを調整する方法はほかにもあります。
- レッスン内容を説明したビデオを見せる。SPIKEアプリからでも、生徒用ワークシートのURLからでも構いません。
- トピックについて用意したその他の資料を使う。
- 生徒が学習の準備と実験結果の考察を記録できるよう発明ノートを工夫する。 (補足資料を参照)
- レッスン概要 (レッスン内容を1ページにまとめたシート) を使い、オープンエンドのチャレンジとして取り組ませる。 (補足資料を参照)
関心を引きつける
(授業前、20分)
- このレッスンのトピックは_代謝エネルギー_です。エクササイズ中に消費される仮想のカロリー値をグラフにします。これらの値からMET (代謝当量) のおおよその値を求め、異なる種類のエネルギーについても学びます。これが、この後のレッスンで扱う、運動エネルギーと位置エネルギーについてのより幅広い学習につながります。
- 様々な資料を使って_代謝エネルギー_のトピックに生徒の関心を引きつけてください。
ディスカッションを活性化させる
レッスンに関連する質問を問いかけ、ディスカッションを促しましょう。質問の例:
- データ計測機能をもったスマートデバイスを2つあげて、計測するものを説明することができますか?
- 運動をする際に消費しているのは何のエネルギーですか?
- どうすればそのエネルギーを測定することができますか?
- そのエネルギーの測定には何の単位を使いますか?
考えた答えをノートに書き、仮説を立てさせます。
探究する
(授業中、30分)
- プログラミングキャンバスに用意されているプログラムを試して動作を調べさせます。
- 燃焼される仮想カロリーが折れ線グラフに表示されるので、そこから読み取れることを説明するよう伝えます。
説明する
(授業中、15分)
- エクササイズのシミュレーションを作成してもらいます。これからこのエクササイズを画面上のシミュレーションロボットにさせることを説明してください。
- エクササイズをすることでロボットが燃焼する仮想カロリーの量をグラフ化させます
- 折れ線グラフに事前にロードされているデータセットに一致させるように指示します。
さらに実践する
(授業後、20分)
- これまでの学習を発展させる宿題を出しましょう。例をいくつか挙げます。
- シミュレーションロボットと同じエクササイズをして、その様子をビデオに撮影させる。
- 「MET」とは何か、燃焼カロリーを計測するのにどのように役立つかを説明させる。
評価する
- それぞれの生徒に取り組みを評価して伝えます。
- 評価の際は、以下に提示するルーブリックを参考にすると効率的に作業できます。
学習評価
この学習におけるルーブリックの例
次のルーブリックを参考に、評価規準や判定基準を作成しましょう。
- 課題を部分的にこなした。
- 課題を十分にこなした。
- 期待を上回る達成度であった。
以下の成功基準を使用して、生徒の進度を評価します。
- 仮想カロリー値を使ってグラフを描くことができる。
- ほかの用途に使えるよう、数値をエクスポートすることができる。
- 仮想エクササイズを作成し、仮想カロリー値をグラフにし、_代謝エネルギー_とは何かをグラフを用いて説明することができる。
自己評価
それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるブロックを選ばせます。
- 青:ロボットを想定した通りに動かす短いプログラムを組むことができる。
- 黄:折れ線グラフを生成するプログラムを組むことができる。
- 紫:異なる種類のデータを表示する複雑な折れ線グラフを生成するプログラムを組むことができる。
仲間の評価
次の方法で、他の生徒にフィードバックを伝えるよう促します。
- 上記の色付きブロックの評価方法を使用し、ほかの生徒のパフォーマンスを評価する
- 次のレッスンでより良い取り組みができるよう、お互いに建設的なフィードバックをする「仲間の評価」は、ハイブリッド型学習でビデオ会議やブログの投稿を使って行うのに最適です。

差別化
この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう。
- 「巨人」モデルの組み立て説明書に従ってモデルを組み立て、このモデルを使って「シミュレーションロボット」の実験をさせる
- 制作したモデルの構造に合わせてSPIKE アプリのサンプルプログラムを調整させる
ヒント
組み立てのヒント
このレッスン用のモデルを導入する
SPIKE プライムセットを使用できる場合はこのモデルを組み立ててください。

プログラミングのヒント
ストリーミングモードの使用
ハブに接続せずにプログラムを再生するには、ストリーミングモードにする必要があります。ストリーミングモードではそれぞれのプログラミングブロックがデバイスから実行できます。
メインプログラム (モデルなし)
代替プログラム (モデルあり)
サイエンスデータのヒント
この実験で収集されるデータの一例です。

発展課題
数学の発展課題
数学スキルの発展的課題として以下の課題を行います。
- このレッスンで得られた一次方程式 y = mx + b のグラフを詳しく観察し、読み取れることを説明させる。
- 下の質問の答えを文章にまとめさせる。
- 実験で生成されたグラフはなぜ原点 (0,0) から始まるのでしょうか?
- グラフに傾斜が緩やかな部分と急な部分があるのはなぜですか?
- 傾斜が右肩下がりのグラフを生成するにはどうすればよいですか?
- グラフの線が下向きになるときは何を意味しますか?
注:時間が別途必要です。

国語の発展課題
国語スキルの発展的課題として以下の課題を行います。
- 様々な種類のエネルギー (代謝エネルギー、位置エネルギー、運動エネルギー、電力など) について調べ、文章やスケッチで例をあげながらそれぞれの特性をまとめさせる。このユニット全体を通して取り上げる概念のため、位置エネルギーと運動エネルギーを調べ学習に必ず含めるよう指示する。
注:時間が別途必要です。

職業適性
この授業を楽しむことができた生徒は、以下の進路について興味がある可能性があります。
- 健康科学
教師用サポート
学習内容:
- レゴ® エデュケーションSPIKE™ プライムの折れ線ツールに親しむためのプログラムを作成します。
- 仮想のエネルギー値をグラフにする
レゴ エデュケーション SPIKE アプリをインストールしたデバイス
レゴ エデュケーション SPIKE プライムセット (オプション)
小学校学習指導要領
*国語 第2-2-A-(1)-イ *
話の内容が明確になるように、事実と感想、意見とを区別するなど、話の構成を考えること。
*国語 第2-2-B-(1)-エ *
引用したり、図表やグラフなどを用いたりして、自分の考えが伝わるように書き表し方を工夫すること。
*国語 第3-3-(2)-エ *
科学的、論理的に物事を捉え考察し、視野を広げるのに役立つこと。
*算数 第2-第6学年-2-C-(1)-ア-(ア) *
比例の関係の意味や性質を身に付けること。
算数 第2-第6学年-2-D-(1)~(2) データの活用
*算数 第2-第6学年-2-[数学的活動]-(1)-ア *
日常の事象を数理的に捉え問題を見い題して解決し、解決過程を振り返り、結果や方法を改善したり、日常生活等に生かしたりする活動
算数 第3-2-(2)
数量や図形についての感覚を豊かにしたり、表やグラフを用いて表現する力を高めたりするなどのため、必要な場面においてコンピュータなどを適切に活用すること。
*理科 第2-第6学年-2-A-(4)-イ *
電気の性質や働きについて追求する中で、電気の量と働きとの関係、発電や蓄電、電気の変換について、より妥当な考えをつくりだし、表現すること。
*理科 第3-2-(1) *
問題を見出し、予想や仮説、観察、実験などの方法について考えたり説明したりする学習活動、観察、実験の結果を整理し考察する学習活動、科学的な言葉や概念を使用して考えたり説明したりする学習活動などを重視することによって、言語活動が充実するようにすること。
中学校学習指導要領
数学 第2-[第1学年]-1-(2)
数の範囲を拡張し、数の性質や計算について考察したり、文字を用いて数量の関係や法則などを考察したりする力、(中略)数量の変化や対応に着目して関数関係を見出し、その特徴を表、式、グラフなどで考察する力、データの分布に着目し、その傾向を読み取り批判的に考察して判断したり、不確定な事象の起こりやすさについて考察したりする力を養う。
数学 第2-[第1学年]-2-[数学的活動]-(1)-ア
日常の事象を数理的に捉え、数学的に表現・処理し、問題を解決したり、解決の過程や結果を振り返って考察したりする活動
数学 第2-[第2学年]-2-C-(1)-ア-(イ)
一次関数を用いて具体的な事象を捉え考察し表現すること。
技術・家庭 第2-[技術分野]-2-D-(3)-ア
計測・制御システムの仕組みを理解し、安全・適切なプログラムの制作、動作の確認及デバッグ等ができること。
技術・家庭 第2-[技術分野]-2-D (4)-ア
生活や社会、環境との関わりを踏まえて、技術の概念を理解すること。
高等学校学習指導要領
情報Ⅰ 2-(3)-ア〜イ コンピュータとプログラミング
コンピュータで情報が処理される仕組みに着目し、プログラミングやシミュレーションによって問題を発見・解決する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
情報Ⅱ 2-(3)-ア〜イ 情報とデータサイエンス
多様かつ大量のデータを活用することの有用性に着目し、データサイエンスの手法によりデータを分析し、その結果を読み取り解釈する活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
情報Ⅱ 2-(5) 情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探求
「情報Ⅰ」及び「情報Ⅱ」で身に付けた資質・能力を総合的に活用し、情報と情報技術を活用して問題を発見・解決する活動を通して、新たな価値の創造を目指し、情報と情報技術を適切かつ効果的に活用する資質・能力を高めることができるよう指導する。