ボールをパスせよ
チームで協力してボールをパスし、競技場の端まで持って行くことができますか?チームで得点することができるでしょうか?
このレッスンは、生徒が レゴ® エデュケーション BricQ モーションプライム セットに親しむことができる内容になっています。レッスンの前に、パーツの仕分け方法やセットを整理された状態に保つために、基本的なルールを説明する時間を設けることをおすすめします。
準備
- 付属の生徒用資料をよく読んでおきます。授業ではプロジェクターを使って生徒用資料を表示するとよいでしょう。
- 関連性のある概念 (結果と原因、システム、入力、プロセス、出力など) を前のレッスンですべて学習しておいてください。
- それぞれの生徒の能力や学習進度を考慮してください。全員がレッスンを楽しめるよう、必要に応じて個別化します。下の個別化セクションを参考にしてください。
関心を引きつける
(クラス全員、5分)
- ここで生徒用ビデオを見るか、付属の生徒用資料から再生してください。
- サッカー選手がボールをパスする際に働く力について簡単にディスカッションをしてください。
- 次のような質問をしてください:
- サッカーの試合でボールを移動させるには、どのようなスキルが必要ですか?(最も重要なスキルはボールをパスするスキルと受け取るスキルです。)
- ボールを動かすにはどのような力が必要ですか?(サッカー選手は、足で押す力を使い、ボールを蹴るための前方向の運動量を生みだします。また、ボールを受け取る際には足を使ってボールの速度を落とし、止めています。)
- これからボールをパスできるメカニズムを組み立て、チームで協力してボールを教室の端から端まで移動させる課題に挑戦してもらうことを説明します。
- この課題はクラス全員でしても、チームごとにしても構いません。
- この課題に決められた作り方はなく、組み立て説明書の2~3ページにある写真を参考にしながらモデルを作ることを説明してください。以下のように指示します:
- 組み立て説明書の2~3ページのモデルをそのまま再現しても、改良しても、全く新しいモデルを作っても構いません。
- ボールをパスするロボットと、キャッチするロボットをそれぞれ2台以上作るようにしてください。
- すべてのグループにセットを配布します。
探究する
(少人数グループ、30分)
- ペアごとに、黄色のボールをパスし、受け取ることができるメカニズムを組み立ててもらいます。
- このレッスンには特定の作り方はありません。しかし生徒は、組み立て説明書の2~3ページにある見本モデルの写真を参考にすることができます。全く新しいモデルをデザインしても構いません。
- 組み立てに役立つ情報は下のヒントを参照してください。
- 完成したペアからモデルをテストしてもらいましょう。
説明する
(クラス全員、5分)
- 生徒を集めて、組み立てたモデルについて発表してもらいます。
- 次のような質問をしてください:
- ボールを次の選手まで移動させるために、モデルにはどのような機能が必要でしたか?(ボールを真っすぐ移動させるメカニズム。)
- 写真のモデルのうち、効果的なメカニズムを作るのに役に立ったものはどれですか?
- うまくいきましたか?
- どのようにしてボールをパスするメカニズムですか?
- どのようにしてボールをを止めるメカニズムですか?
さらに実践する
(クラス全員、5分)
- 時間に余裕があれば、2つのメカニズムを組み合わせてより複雑な構造のモデルを作れるかどうか挑戦してもらいましょう。
- 生徒がモデルを解体してブロックをトレーに仕分けし、作業スペースを片付ける時間を設けてください。
評価する
(レッスン全体を通して)
- それぞれの生徒に取り組みを評価して伝えます。
- 自己評価を行います。
- 評価の際は、下のルーブリックを参考にすると良いでしょう。
この学習におけるルーブリックの例
- それぞれの生徒が、モデルの中で働く様々な力をどれだけ説明できるかを評価します。
- 状況に合った評価基準を作成しましょう。例:
- 追加の支援を必要とする
- 支援を受けずに作業できる
- 他の生徒に教えることができる
自己評価
- それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるブロックを選ばせます。
- 緑:助けを借りて、モデルの中で働く様々な力を説明することができる。
- 青:モデルの中で働く様々な力を説明することができる。
- 紫:モデルの中で働く様々な力とその仕組みを詳しく説明することができる。
仲間のフィードバック
- 以下の指示に従って生徒同士で評価し合うよう促してください:
- 上のブロックの評価基準を使ってお互いの成果を評価する
- お互いのアイデアを取り上げて建設的なフィードバックを提供する
ヒント
組み立てのヒント
組み立て説明書の2~3ページには、見本として参考にできる8つのモデルの写真が掲載されています。注:セットに入っているパーツでは、ここに掲載されているすべてのモデルを同時に作ることはできません。青いパネルの上で組み立てるとモデルの大きさがわかりやすくなります。
- 歯車列
- ラックとピニオン
- 4節リンク機構
- ベベル歯車
- ラチェットレバー
- ウォーム歯車
- 自在継手
- はさみ機構
個別化
学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 各グループに組み立てる障害物を割り当てる
- 4節リンク機構またははさみ機構からはじめるよう促す (簡単に物体を押して動かすことができるため)
この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- ボールを曲線状に動かすことができるか挑戦する
- パーツを1つランダムに選び、それをモデルに使う方法を考えさせる
発展課題
(注:時間が別途必要です。)
数学スキルの向上を図るには、歯車比を計算し、リンク機構の動きを観察させ、1つの力が別の力に変換されることを理解するのに役立ててください。
小学校学習指導要領算数 第2-第5学年-2-C-(3)
1:1 ハイブリッド学習
ハイブリッド学習教材のページから、個人学習キットのレッスンプランをダウンロードしてください。
教師用サポート
学習内容:
- レゴ® エデュケーション BricQ モーションプライム セットを使ったモデル制作に親しむ
- 様々なメカニズムが入ってきた力を別の運動を伴う出力に変換する仕組みについて学ぶ
- 働いている力によって物体の運動がどのように変化するかを予測する
- レゴ® エデュケーション BricQ モーションプライム セット (生徒2人あたり1セット)
中学校学習指導要領
国語 原因と結果、意見と根拠、少人数で話し合う活動、分かりやすく伝える
数学 比例/反比例、π、一元一次方程式
理科 [第1分野] 運動とエネルギー、斜面に沿った運動、
[第2分野] 大気圧、天体の動きと地球の自転・公転
技術・家庭 [技術分野] 材料、加工、エネルギー変換及び情報の技術
総合的な学習の時間 探究的な見方・考え方、横断的・総合的な学習を行う