BricQモーション ベーシック
フリースロー
スリーポイントシュートを入れる際のバスケットボールの運動について調べましょう。毎回完璧なシュートを決めることができますか?
30~45分
中級
小学3~5年生
ハイブリッド
準備
- 付属の生徒用資料をよく読んでおきます。授業ではプロジェクターを使って生徒用資料を表示するとよいでしょう。
- 運動パターンの見つけ方を前のレッスンで学習しておいてください。
- それぞれの生徒の能力や学習進度を考慮してください。全員がレッスンを楽しめるよう、必要に応じて個別化します。下の個別化セクションを参考にしてください。
関心を引きつける
(クラス全員、5分)
- ここで生徒用ビデオを見るか、付属の生徒用資料から再生してください。
- バスケットボールやバレーボールなどのスポーツでどのような力が働いているか、簡単なディスカッションを促します。
- 次のような質問をしてください:
- ボールを動かすのは何の力ですか?(押す力と引く力)
- 打ち上げられたボールが下に戻ってくるのは何の力のためですか?(重力)
- 「スリーポイントシュート」とは何ですか? (スリーポイントとは、ラインの外からゴールに入ったシュートのことを指し、3点を獲得できます。)
- これからバスケットボールのモデルを組み立て、ボールの運動におけるパターンを見つけるための実験を行うことを説明します。
- すべてのグループにセットを配布します。
探究する
(少人数グループ、25分)
- 生徒をペアに分け、フリースローのモデルを組み立ててもらいます。ブロックを探す役と組み立てる役を、ステップごとに交代しながらモデルを完成させるよう指示してください。
- 組み立てに役立つ情報は下のヒントを参照してください。
実験 1:
- 数字がついた青のタイルでピボットの位置を1、投げる距離を2、バスケットの高さを1に設定し、バスケットにボールを入れることができるか試してもらいましょう。
- 結果は生徒用ワークシートに記録させます (教師用サポート教師用サポート - 補足資料)。
- 今度は投げる距離を4、6、8に設定して試してもらいます。
- テストごとに必ず結果を記録するよう注意してください。
説明する
(クラス全員、10分)
- 生徒を集めて、わかったことについて発表してもらいます。
- 次のような質問をしてください:
- 力のバランスが取れている時と取れていない時はいつでしたか?(ボールを投げるアームが静止している時は力のバランスが取れています。アームがリリースされると重りブロックが下に落ちてボールにかかる力のバランスが崩れます。ボールとボールを投げるアームが再び静止するまで、力はバランスが取れていない状態のままとなります。)
- 重りブロックを落とすのは何の力ですか?(重力)
- バスケットの高さを1の位置に設定すると毎回得点を入れることができるのはなぜでしょうか?
- バスケットの高さを上げるとどうなると思いますか?
実験 2:
- バスケットの高さを2の位置に変更して、2、4、6、8の投げる距離から得点を入れることができるかどうか試してもらいます。
- ボールを投げる度に結果を生徒用ワークシートの表の2列目に記録するよう指示します。
- バスケットの高さを変える度にシュートを入れることができる最大距離を予測し、予測した距離に表でXをつけておくよう促してください。
- 表の列がすべて埋まるか、バスケットに得点を入れることができなくなったら、バスケットの高さを3、4と上げていき、得点を入れることができなくなるまで実験と記録を続けるよう指示します。
さらに実践する
(クラス全員、5分)
- 生徒を集めて実験結果を発表させ、ディスカッションを行います。
- 次のような質問をしてください:
- それぞれのバスケットの高さで、ボールを投げる位置を徐々に長くしていったことで、ボールの運動にどのようなパターンが見られましたか?(バスケットの位置が上がり、投げる距離が大きくなるほど、得点を入れるのが難しくなりました。)
- 結果表を上にかかげて、教室を見渡してください。ほかのチームの結果表と比べてどうですか?
- 実験の結果を正しく予測することはできましたか?
- 生徒がモデルを解体してブロックをトレーに仕分けし、作業スペースを片付ける時間を設けてください。
- レゴ グループでは植物由来の原料を使ったパーツを製造していることを知っていましたか?木や葉っぱ、ドラゴンの翼、バスケットボールのゴールなどのパーツは、持続可能な方法で供給されたサトウキビを原料としています。2030年までに、すべてのレゴ® パーツが持続可能な方法で供給された原料で製造される予定です。
評価する
(レッスン全体を通して)
- 授業中に生徒に「なぜ」や「どのように」といった質問を投げかけて、学習の中心となっている概念についての考察を促してください。
- 生徒がモデル制作をする際に、問題を解決するために行った決断の思考プロセスや論理付けについて、「声に出して考え」たり説明するような声かけをします。
この学習におけるルーブリックの例
- それぞれの生徒が、物体の運動におけるパターンと、このパターンを使って実験の結果を予測する方法をどの程度上手く説明できるかを評価します。
- 状況に合った評価基準を作成しましょう。例:
- 追加の支援を必要とする
- 支援を受けずに作業できる
- 他の生徒に教えることができる
自己評価
- それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるブロックを選ばせます。
- 緑:ボールの運動におけるパターンを認識することができると思う。
- 青:ボールの運動におけるパターンを認識することができる。
- 紫:ボールの運動におけるパターンを認識し、このパターンを用いて実験の結果を予測することができ、クラスメートの理解を助けることもできる。
仲間のフィードバック
- チームごとに、一緒に作業をした体験について話し合ってもらいます。
- 下のような文章を使うよう促してください:
- 君が…したのはとても良かったと思う。
- 君がどうやって…したのかもう少し聞きたいな。
ヒント
組み立てのヒント
- プレートの穴を数えるとブロックを正しく配置するのに役立つことを、実演しながら説明してください。ボールを投げる2本の黄色のアームの固定具が白いプレートのどこにあるかに注意を払う必要があることにも触れてください。
- 赤い軸は、モデル上で調整できる変数 (バスケットの高さ、投げる距離、ピボットの位置など) を示していることを説明します。
- バスケットとボールを投げるアームとの間の距離は、モデルの中心にあるクランクハンドルを回すことによって増加させることができることも説明してください。
- ボールについている糸は、ボールが遠くに転がって紛失してしまうのを防ぐためであることを説明します。
個別化
学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 距離を2、4、6の位置のみにして実験を行う
この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- ピボットの位置を「2」に変え、観察した事柄を別の表に記録させる
- バスケットの高さを「5」に設定し、1~8までのすべての距離でスリーポイントシュートを入れることができるようモデルを改良させる (自由にデザイン、組み立てを行う)
発展課題
(注:時間が別途必要です。)
数学スキルの向上を図るには、定規をモデルの横に置き、目盛りを見ながら変数を変更させます。
小学校学習指導要領算数 第2-第2学年-2-C-(1)
1:1 ハイブリッド学習
ハイブリッド学習向け資料のページから、個人学習キットのレッスンプランをダウンロードしてください。
教師用サポート
学習内容:
- 物体の運動を観察、測定してパターンを見つける
- データを記録し、結果予測に利用する
- レゴ® エデュケーション BricQモーション ベーシック セット (生徒2人あたり1セット)
小学校学習指導要領
国語 筋道立てて考える力、話の構成を考える
算数 2~6年生 表やグラフ、平面図形の面積
理科 3~6年生 重さと体積、予想や仮説、観察、実験、計測して制御
図画工作 創造的につくったり表したりする、つくりだす喜びを味わう
総合的な学習の時間 探求的な見方・考え方、横断的・総合的な学習を行う
中学校学習指導要領
国語 原因と結果、意見と根拠、少人数で話し合う活動、分かりやすく伝える
数学 1年生 数と式、比例/反比例、座標
理科 [第1分野] 力の働き、力の合成・分解、力のつり合い、運動の速さと 向き、運動とエネルギー、摩擦
技術・家庭 [技術分野] 材料、加工、エネルギー変換及び情報の技術
総合的な学習の時間 探究的な見方・考え方、横断的・総合的な学習を行う