教育版 レゴ マインドストーム EV3 基本セット
つかんで放す
物体を移動させる電動ツールを作ります。
45~90分
初級
小学校高学年・中高校
レッスンプラン
1.準備
- EV3 Classroom アプリの生徒用資料を読み、学習課題をよく理解しておきましょう。
- 電動ツールの仕組みと、ロボティクスでどのように使用されているかについて調べておきます。
- このレッスンを完了するには、ドライビングベースを組み立てておく必要があります (所要時間約30分)。
2.興味付け (5分)
- 「ディスカッションを活性化させる」セクションのアイデアを参考に、生徒の学習への関心を喚起します。
- 生徒にペアを組ませます。
3.探求 (20分)
- ペアごとに、直方体ブロックと、ドライビングベースに搭載するM モーター拡張パーツ、超音波センサー拡張パーツを組み立てるよう指示します。
- 生徒が用意されたプログラミングスタックを使って、この電動ツールで直方体ブロックを移動させる方法を試す時間を設けてください。
4.説明 (5分)
- M モーター拡張パーツの主な特徴と弱点についてディスカッションを促します。
5.仕上げ (15分)
- 超音波センサーを使って直方体ブロックの近くで停止し、アームを下げて直方体ブロックを回収し、元の場所に戻すことができるよう、ドライビングベースをプログラムできるか挑戦してもらいましょう。
- 清掃の時間も忘れずに確保してください。
6.評価
- それぞれの生徒に取り組みを評価して伝えます。
- 評価の際は、以下に提示するルーブリックを参考にすると良いでしょう。
ディスカッションを活性化させる
電動ツールをロボットに取り付けると、色々なタスクを実行させることが可能になります。1つの用途に対して最適化された専用ツールもあれば、より幅広い用途に使える万能ツールもあります。
以下のような質問をして、ロボットに搭載できる電動ツールについてのディスカッションを促してください:
- 物体を運ぶ電動ツールには、どんなタスクを実行する機能が必要でしょうか?
- 特定の用途に最適化された専用ツールが適しているのはどのような状況ですか?
- 幅広い用途に使える万能ツールの方が便利なのはどのような状況でしょうか?
組み立てのヒント
プログラミングのヒント
メインプログラム
解決方法
個別化
学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 直方体ブロックを事前に決定した距離に置く。
- 超音波センサーの使い方を説明する時間を長めに設ける。
この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 形や大きさが異なる物体を移動できるようM モーター拡張パーツを変更するよう指示する。
- オリジナルのドライビングベースツールを制作できるどうか挑戦させる。
学習評価
この学習におけるルーブリックの例
次のルーブリックを参考に、評価規準や判定基準を作成しましょう。
1.課題を部分的にこなした。
2.課題を十分にこなした。
3.期待を上回る達成度であった。
以下の成功基準を使用して、生徒の進度を評価します。
- 電動ツールを使って物体を移動し、放すことができる。
- 電動ツールを作動させるタイミングを超音波センサーを使って特定することができる。
- プログラムを拡張して、物体をドライビングベースのスターティングポジションに戻すことができる。
自己評価
それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるレベルを選ばせます。
- ブロンズ:電動ツールを使って直方体ブロックを移動し、放すことができた。
- シルバー:超音波センサーを使って電動ツールを適切なタイミングで作動させ、直方体ブロックを移動し、放すことができた。
- ゴールド:超音波センサーを使って電動ツールを適切なタイミングで作動させ、直方体ブロックをドライビングベースのスターティングポジションに移動することができた。
- プラチナ:超音波センサーを使って電動ツールを適切なタイミングで作動させ、様々な物体をドライビングベースのスターティングポジションに移動することができた。
国語の発展課題
言語能力の発達を促すために、生徒に以下のタスクに取り組んでもらいます:
- 自分たちのドライビングベースが電動ツールを使ってタスクを実行するプロセスを、ツールの長所や使用したコンポーネントなどに触れながら解説したプレゼンテーションを作成し、発表する。
注:これにより、さらに長い授業をすることができます。
職業適性
この授業を楽しむことができた生徒は、以下の進路について興味がある可能性があります。
- コンピュータープログラミング
- 科学、技術、工学及び数学(理科学研究者)
教師用サポート
学習内容:
- ドライビングベースに搭載する電動ツールを制作する
- 物体をつかんで放す方法を学ぶ
中学校
技術・家庭
- C エネルギー変換の技術:(2)エネルギー変換の技術による問題の解決
- D 情報の技術:(3)計測・制御のプログラミングによる問題解決
総合的な学習の時間
- (1)探究的な学習の過程において,課題の解決に必要な知識及び技能を身に付け,課題に関わる概念を形成し,探究的な学習のよさを理解するようにする
高校
情報
- 情報Ⅰ:(3)コンピュータとプログラミング
- 情報Ⅱ:(5)情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究
総合的な探究の時間
- (1)探究の過程において,課題の発見と解決に必要な 知識及び技能を身に付け,課題に関わる概念を形成し,探究の意義や価値を理解するようにする