デュプロ® みんなのきもち基本セット

ジェイデン、 がっかりする

失望感に向き合う

0~30分
初級
未就園児
jayden-feels-disapointed

Connect(結びつける)

これからジェイデンががっかりしたことについてのお話しをすると子どもたちに伝えます。
がっかりする気持ちとは、期待していたことが実現しないことだと説明します。

このレッスン のイラストを子どもたちに見せます。

jayden-feels-disapointed

以下のお話しを声を出して読みます。

発表の時間の間ずっと、ジェイデンは手を挙げて静かに座っていました。ところがマフィン先生はジェイデンに気づいていないようで、ほかの生徒を指してばかりです。ジェイデンはイライラし、不満を抱き始めました。発表の時間が終わるまで、指名されなかったらどうしよう?動物園に新しくできた「インコ・コーナー」に行ったときのすごい体験談を発表したいのに。

ジェイデンは、インコが自分のところに飛んできて、彼のカップからネクターを飲んだことを思い出していました。すると、突然マフィン先生があともう 1 つお話しを共有する時間があると言いました。ジェイデンは、背を伸ばし、手をさらに高く上げて、先生が自分の名前を呼んでくれるように願いながら小さな音を立て始めました。マフィン先生はニッコリして、ジェイデンの方を見ました。やった。待っていた時が来た。とうとう自分の番だ!ところがマフィン先生が選んだのはジェイデンでなく、彼の横の女の子でした。ジェイデンの目に涙があふれ始め、口はへの字に歪みました。

ジェイデンのとなりの女の子は、動物園に行ったときのことを熱心に話し始めました。そこで、インコという名の鳥にエサをあげたそうです。ジェイデンは横を向いて、女の子を見ました。最初のショックは、だんだん怒りに変わっていきました。

おい!この女の子は僕の動物園の体験談を真似したんだ。僕の発表をぬすんだんだ!マフィン先生やみんなにこのことを話すつもりだったのに! そう、ジェイデンは思いました。

動物園に行ったことは自分の発表だとジェイデンは口走り始めました。するとマフィン先生は、怪訝な表情を顔に浮かべながら、唇に指を当てて、ほかの生徒の発表を邪魔しないよう、ジェイデンに注意しました。

  • この複雑なシナリオには、嫉妬、不安、失望という複数の感情が含まれていることを子どもたちが理解できるようにしましょう。
  • ジェイデンはまず、嫉妬しました。動物園での体験を心から話したかったのに、ほかの子が彼の代わりに話し始めてしまったからです。

たとえば次の質問をしてみましょう。

  • ジェイデンが感じたような気持ちを抱いたことはありますか?
  • ジェイデンは自分の気持ちをどう表現しましたか?
  • ジェイデンは自分の問題にどう反応しましたか?
  • ジェイデンがしたことは、問題解決に役立ちましたか?

Construct(組み立てる)

お友だちといっしょに、ジェイデンを組み立てるよう、子どもたちに指示します。

Contemplate(よく考える)

子どもたちにモデルを発表してもらいます。ジェイデンとクラスのお友だちが出てくる発表タイムの場面を子どもたちに演じてもらいます。怒って人の邪魔をする以外に、ジェイデンが嫉妬の感情を克服できる方法を子どもたちに演じてもらいます。

たとえば次の質問をしてみましょう。

  • 自分の順番の直前に、発表の時間がないと言われたら、どう感じますか?
  • 問題を増やしたり、他人を傷つけたりせずに、自分の感情を共有したり、開放したりするこができますか?(解決策として、お腹から息をする、先生や友だちに後で自分の気持ちを話す、大声で泣く、その件に関する本を作ったり絵を描く、その出来事について、ママ/パパ/おじいちゃんやおばあちゃんに後で話すことにするなどが挙げられます)。

Continue(さらに続ける)

お友だちといっしょに、子どものモデルを組み立てるよう、子どもたちに指示します。

  • その子の両親は、好きなところに連れていくと言ったのに、何らかの事情で行けなくなったと子どもたちに想像してもらいます。
  • がっかりした気持ちについてその子に話しかけるよう、子どもたちに伝えます。

ヒント

以下のスキルを観察すると、子どもたちが社会的、情緒的に発達しているのかどうかを確認することができます。

  • 子どもたちは建設的な方法でトラブルを解決することができる。
  • 子どもたちは適切な方法で感情を表現することができる。

教師用サポート

子どもたちは以下のスキルを身に付けます。

  • 嫉妬と失望という感情の認識方法を学び始める
  • 嫉妬と失望という感情への適切な対処方法を学び始める

園児 8 人まで

  • 子どもたちは建設的な方法でトラブルを解決することができる。
  • 子どもたちは適切な方法で感情を表現することができる。