マドックス、いたずらをする
自分の行いが他人にどう影響するか理解する。
Connect(結びつける)
これからマドックスについてのお話しをすると生徒に伝えます。
お話しの中で、マドックスはほかの子どもたちが嫌がったり、避け たりするようなことをすると説明します。
このレッスン のイラストを子どもたちに見せます。
以下のお話しを声を出して読みます。
ある日、幼稚園で、マドックスは大暴れしました。自由遊びの時 間に、大声をあげながら、おもちゃのトラックを部屋のあちこちで走り回らせていました。そして、ほかの数人の子どもたちが高い塔を組み立てているのを目にしました。
マドックスはブロックの塔にトラックを突っ込ませて、「衝突! バン! ガシャン!」と叫びました。
ブロックがあちこちに飛び散りました!
ジェースンが大声をあげます。「マドックス、 ひどいじゃない!」
マドックスは、ジェースンを無視して、おもちゃのトラックを走らせながらその場を去っていきました。
おやつの時間に、マドックスはおやつのテーブルに駆け寄り、両手いっぱいのレーズンをつかむと口の中にほうりこみました。ほかの子どもたちの分は一粒も残っていません。
「レーズンがとても食べたかったのに」とジェースンは悲しそうにつぶやきました。
同じ日、ほかの子どもたちがみな、お絵かき道具を片付けている間、マドックスはとんでもないいたずらをします。赤のクレヨンでほかの子どもたちの絵に口髭やあご髭などを描いたのです。そして立ち上がり、おもしろくなった顔を笑い飛ばしました。
ジェイデンは、マドックスがやったことに気づいてどなりました。「マドックス! 僕の絵を台無しにしたな!」
「いや、おもしろくしただけさ!」 とマドックスはやり返します。
その日の終りに、何人かの子どもたちが運動場で鬼ごっこをしていました。マドックスも仲間に加わろうとしました。
「つかまるもんか、カメさん!」 マドックスは「鬼」役の男の子に大声で叫びます。 男の子はマドックスを無視して、ジェースンを追いかけ、タッチしました。
「つかまえてみろよ」とマドックスはジェースンに言いました。 ジェースンもマドックスを無視しました。
マドックスはマフィン先生のところに走って行き、「誰も僕と遊ぼうとしない」と文句を言いました。
たとえば次の質問をしてみましょう。
- あなたはマドックスと遊びたいですか? 遊びたい/遊びたくない理 由は?
- 遊ぶお友だちを増やすため、マドックスが変えるべきことは何で しょう?
Construct(組み立てる)
お友だちとペアになって取り組むよう、子どもたちに伝えます。
お話しのイラストをもう 1 度子どもたちに見せます。
各ペアにマドックスかお話しに出てくるほかのキャラクター 1 人を組み立ててもらいます。
Contemplate(よく考える)
各ペアに、お話しの中の場面を演じてもらいます。次に、もう 1 度場面を演じてもらいますが、今度はマドックスの態度を良いお友だちがするような態度に変えます。
Continue(さらに続ける)
他の人をどう扱うかによって、自分に対する他の人の気持ちがどのように影響するかを子どもたちに思い出してもらいます。相手の気持ちを理解することも良いお友だちの条件のひとつであると子どもたちに伝えます。
お顔のブロック 1 個とほかのブロックを使って、お友だちといっしょにお人形 のモデルを 1つ組み立ててもらいます。
身体のパーツやほかの特徴(洋服、靴、帽子など)について考えるように促しましょう。
このセットに付属するお話しのイラストや組み立てカードを例として見せましょう。
組み立てたモデルを使って、「お友だち探し」という名前のゲー ムをすると子ども たちに伝えます。
「 お友だち探し」のセリフを読んだら、子どもたちに全部のモデ ルを見て、各セリフに一番合うモデルを選んでもらいます。
セリフごとにそのモデルを選んだ理由を子どもたちに答えてもら います。注:各セリフに複数のモデルが適する場合があります。
「お友だち探し」のセリフ
会ってみたいと思わせる顔を持つお友だちを探そう。
何かを心配しているように見えるお友だちを探そう。
心がなごむやさしい言葉をかけてくれそうに見えるお友だちを探 そう。
寂しそうに見えるお友だちを探そう。
楽しいことがやりたそうな顔をしているお友だちを探そう!
わがままを言ったことがないお友だちを探そう。
気分を落ち着かせる時間が必要に見えるお友だちを探そう
ヒント
以下のスキルを観察すると、子どもたちが社会的、情緒的に発達しているのかどうかを確認することができます。
- 子どもたちは自分の行動が他人にどう影響するかを理解すること ができる。
- 子どもたちはお友だちと仲直りすることができる。