自分の役に立つ設計
クリエイティブなデスクトップヘルパーを発明して、工学デザインプロセスに親しみましょう。
概要
- このレッスンではレゴ® エデュケーション 個人学習キット プライムを使います。キットがない場合はその他のレゴ ブロックや材料を生徒全員分用意してください。
- このレッスンでは、工学デザインプロセスに従って作業スペースの改善に役立つ発明のプロトタイプを組み立て、テストします。
このレッスンは以下の使い方ができます:
- 「インベンションスクワッド<設計と開発>」ユニットの最初に導入用レッスンとして行う。
- 「世の中の役に立つ設計」のレッスンの前にする、オープンプロジェクトの準備をするレッスンとして行う。
- ユニットの最後に、学習を深め創造力を伸ばす発展レッスンとして行う。
- 個人学習キット (PLK) は生徒が家庭に持ち帰って使用するキットです。各校の教材配布規則に従ってください。
- レッスンプレゼンテーションはこのレッスンプランの補足資料からアクセスいただけます。プレゼンテーションは、レッスンのペース配分や5E指導モデルの各ステージの進行に使用してください。
工学デザインのコンセプト
プロトタイプ:アイデアを試すため のサンプルモデル。
テストと評価:アイデアがどれだけ上手く機能するかを測定するプロセス。プロトタイプをテストし、その性能を評価します。
関心を引きつける
(10分)
発明のアイデアがどこから生まれるのかについて、簡単なディスカッションを促してください。
- このディスカッションを通して、発明の定義に対する共通認識ができるようにし、発明アクティビティの条件を明確にしてください。
このような質問をしましょう:
- 発明のアイデアはどこから生まれるのでしょうか?(答えの例: 問題を解決したいという思い、ブレインストーミング。)
- 日常生活で使っている便利な発明にはどのようなものがありますか?
- その発明のアイデアはどのようにして生まれたと思いますか?(生徒があげた発明を、日常生活における問題に結びつけるよう促します。これによって「自分の役に立つ設計」のアイデアが見つかりやすくなります。)
レッスンプレゼンテーションの 「関心を引きつける」 のページを表示してください。
- このページには「デスクトップヘルパー」のレゴ モデルの例が掲載されています。 ここにあるモデルはディスカッションを発展させるのに使ったり、このレッスンの後半でデザインを考える際のヒントとして使ってください。
次のようなポイントや質問を用いてディスカッションを続けてください:
- ここにあるレゴ モデルは「デスクトップヘルパー」のプロトタイプであることを説明してください。
- プロトタイプとは何でしょうか?(答えの例: プロトタイプとは、デザイン案を提示するために作られる大まかな見本です。)
発明は必要から生まれることに生徒が気づくよう促してください。次のようなポイントや質問を使いましょう:
- あなたの作業スペースについて教えてください。
- 作業スペースではどのようなアクティビティをしますか?
- そこに必要なものは何ですか?
- どのようなものを発明すれば作業スペースが改善されるでしょうか?
関心を引きつけるステージにおけるハイブリッド型学習のヒント
全員が同時に出席できる場合
- 予定されている授業時間中に、クラス全員でバーチャルディスカッションを行います。この際先生の発言は最小限にします。生徒が自分たちで答えたり質問したりするように促してください。オンライン投票ツールやチャット機能を使い、全員が貢献できるようにしましょう。
全員が同時に出席できない場合
- レッスンプレゼンテーションの*「関心を引きつける」*のページを表示し、それぞれの生徒が直接先生に答 えを提出するべきか、クラス全員がディスカッションボードに答えを入力するべきか選択してください。オンラインディスカッションボードは、生徒全員が同時に授業に出席できなくても生徒間のやり取りを促すことができる効果的なツールです。
探究する
(15分)
- 生徒に個人学習キットを開封してブロックを見てもらいましょう。
- これから全員に「デスクトップヘルパー」のプロトタイプを組み立ててもらうことを説明します。
- 組み立て説明書はありません。レッスンプレゼンテーションの関心を引きつけるのページにあるアイデアモデルを参考にしても、オリジナルのデザインを考えても構いません。
- レッスンプレゼンテーションの 「探究する」 のページにあるデザインサイクルの図を表示してください。生徒に「デスクトップヘルパー」のアイデアのブレインストーミング、プロトタイプの組み立て、発明品のテストと評価をしてもらいます。実際に使えるものが完成するまでに、デザインサイクルを2~3回繰り返さなければならないかもしれません。
- ここで作るのはプロトタイプであり、完璧なモデルを完成させる必要はないことをもう一度説明してください。あらゆる組み立てアプローチを奨励しましょう。
探究するステージにおけるハイブリッド型学習のヒント
このア クティビティを交流の時間にしましょう。仲間と一緒に組み立てると楽しくなります。
全員が同時に出席できる場合
- オンライン授業の場合は、クラス全員が1つのミーティングルームに参加するか、少人数グループでブレイクアウトルームに分かれてモデルを組み立てます。
全員が同時に出席できない場合
- 保護者に協力をお願いして、それぞれの生徒に家庭学習用の専用スペースを用意するよう促します。モデルの組み立てとテストを行うには、明るく清潔で、散らかっていない平坦な面が最適です。住環境が生徒によって異なる点に注意してください。
説明する
(10分)
- ペアになって、パートナーに自分の発明を説明してもらいましょう。
- レッスンプレゼンテーションの説明するのページには、フィードバックのやり取りに役立つフレーズがまとめられています。
- フィードバックをする際はアイコンタクトを取りながら相手を尊重する話し方を心がけ、具体的な例を含めるよう、もう一度注意してください。パートナーにもらったフィードバックに基づいて、発明をどのように改善できるか考えるよう促します。
フィードバックをする際に役立つフレーズ:
- ~がすごいと思いました
- ~についてもっと教えてください
- 私も同じアイデアを使って~
- 私は別のアイデアを使って~
- ~するのはどうですか?
フィードバックをもらう際に役立つフレーズ:
- あなたの発明で、フィードバックが欲しい部分はどこか考えてください。
- ~についてどう思ったか教えてください
- どうすればこの発明を改善できると思いますか?
- ほかに思ったことはありますか?
フィードバックのやり取りが終わったら、生徒にそれぞれ自分の工学デザインプロセスを説明してもらいます。
このような質問をしましょう:
- あなたの作業スペースにある問題をどのように定義しましたか?
- 解決のアイデアをどのようにブレインストーミングしましたか?
- 発明をどのようにテストして評価しましたか?
説明するステージにおけるハイブリッド型学習のヒント
全員が同時に出席できる場合
- オンライン授業の場合は、レッスンプレゼンテーションの説明するのページにあるフィードバックのやり取りに役立つフレーズを一緒に確認してから、少人数グループでブレイクアウトルームに分かれてフィードバックを交換してもらいましょう。
- 各グループのブレイクアウトルームを訪問し、やり取りしたフィードバックの例をいくつか言ってもらい、生徒の理解度を確認してください。
- 生徒の質問に答え、誤解はストレートに解くようにし、学んでいる概念に対する理解を深めます。
全員が同時に出席できない場合
- 自分がしたフィードバックについてクラス全員に発表してもらったり、グループチャットにコメントで投稿してもらったりして考察を促しましょう。
さらに実践する
(5分)
- 生徒に、それぞれの発明をどのように改善するか、またクラスメイトからのフィードバックがどのように役立ったか説明してもらいましょう。
- レッスンプレゼンテーションのさらに実践するのページにはレゴ アイデアモデルを改良する例が掲載されています。このページを発明を改善する方法を考える際のヒントとして生徒に見せることもできます。
- すでに授業でレゴ エデュケーション SPIKE™ プライムを使用したことがある場合は、それぞれの発明を SPIKE プライムモデルに作り変える方法を考えてスケッチしてもらっても良いでしょう。
さらに実践するステージにおけるハイブリッド型学習のヒント
全員が同時に出席できる場合
- クラス全員でオンラインの発表タイムを設け、モデルと疑似コードをどのように変えるか発表してもらいましょう。
全員が同時に出席できない場合
- クラス全員が見れるバーチャルギャラリーを作成し、生徒に作品を公開してもらいましょう。自分の作品の写真やビデオを投稿し、クラスメイトの作品も見るように促してください。
評価する
(5分)
- それぞれの生徒に、作成した発明によって作業スペースで改善されたことを1つと、最初のアイデアから改善した箇所を1つ説明してもらいましょう。
生徒に学習の成果を自己評価して、最も合うと思う色のブロックを手に取って見せてもらいましょう:
- 赤のブロック:助けを借りて、問題を定義し、問題を解決する様々なデザインを評価することができる。
- 黄色のブロック:問題を定義し、問題を解決する様々なデザインを評価する方法を説明することができる。
- 緑のブロック:問題を定義し、問題を解決する様々なデザインを評価する方法をクラスメイトに教えることができる。
評価するステージにおけるハイブリッド型学習のヒント
学習内容をまとめたレポート、ライブまたは動画によるプレゼンテーション、図や絵など、評価方法はたくさんあります。
全員が同時に出席できる場合
- 予定されている授業時間中に、クラス全員でバーチャルディスカッションを行います。
全員が同時に出席できない場合
- 学習内容をまとめたレポート、ライブまたは動画によるプレゼンテーション、図や絵などを投稿してもらい、学習内容の考察を促しましょう。
教師用サポート
学習内容:
- デザイン上の問題を解決するために成功の条件と制約を定義する
- 複数の異なるデザインを評価する
- 複数のデザインの類似点や相違点を分析し説明する
- 選択したデザインの改善できる点を特定する
- レゴ®エデュケーション 個人学習キット プライム (生徒1人につき1セット) または生徒全員分のその他のレゴ ブロックや材料
- レッスンプレゼンテーション (補足資料を参照してください)
- 紙 (生徒1人につき2枚)
- 筆記用具 (ペン、鉛筆、マーカー)