上り坂

• このレッスンのトピックはエネルギーの変換です。自転車で坂を上りながら (位置エネルギーを増やしながら) 一定の速さ (一定の運動エネルギー) を維持するには、自転車にエネルギーを与える必要があります。このレッスンでは電気で動くスマート自転車のモデルを使います。このモデルのエネルギーは、モーターの電力消費量を増やすことで得ています。実際に自転車に乗る場合は、自転車をこぐ力を増やしてエネルギーを得ることになります。
• 様々な資料を使ってエネルギー変換のトピックに生徒の関心を引きつけてください。

ディスカッションの火付け役

レッスンに関連する質問を問いかけ、ディスカッションを促しましょう。質問の例:

• 坂を上ると速さはどうなりますか？
• 坂を上るにつれて何のエネルギーが増えますか？
• 自転車に乗っている時、エネルギーレベルを一定に保つには何をする必要がありますか？
• それはなぜですか？

考えた答えを仮説としてノートに書かせます。

• モーターの電力消費量と坂の傾斜角度を記録できるスマート自転車を組み立てさせます。オリジナルモデルを制作しても、アプリの「スマート自転車」の組み立て説明書を見ながら制作しても構いません。
• SPIKEアプリのサンプルプログラムを使って、平らな場所でモデルの動作を試させます。
• グラフを見て、読み取れることをノートに書くように指示します。
  • 2つのグラフがこのような形になるのはなぜでしょうか？

• SPIKE プライムの箱と板でスロープを作り、先ほどと同じ実験をするよう指示します。
• スマート自転車の速さを一定に保つためにモーターが継続的にエネルギーを送り続けていることを説明させます。
• モーターの電力消費量とスロープの角度の関係を説明させます。
• ほかのソフトウェアで使えるよう、集めたデータをCSVファイルとしてエクスポートするよう指示しましょう。

• 授業の後にも生徒がSPIKEプライムセットを使用できる場合は、SPIKEアプリのタスクを行い、ハンズオン学習をさらに実践しましょう。例えば:
  • スマート自転車を走らせるオリジナルのコースを作ってもらいましょう。平らな道と登坂、下り坂のすべてを含むコースを作るよう指示してください。
  • このコースを走る場合のモーターの電気消費量を示すグラフの形を予想して描かせます。正しく予想することができたか、実際にスマートバイクを走らせて確認しましょう。
• 授業後にセットを使用することができない場合は、生徒用発明ノートを完成させるか、下の発展課題のうち1つに取り組ませます。大半の発展課題は、ハンズオン体験で収集したデータを使って解くことができます。
• 生徒が自分の考えや実験結果について発表し、情報を共有する時間を設けてください。手段は問いません。最も効率的だと思うものを選んでください (対面、オンラインなど)。

• それぞれの生徒に取り組みを評価して伝えます。
• 評価の際は、以下に提示するルーブリックを参考にすると効率的に作業できます。

この学習におけるルーブリックの例
次のルーブリックを参考に、評価規準や判定基準を作成しましょう。

• 課題を部分的にこなした。
• 課題を十分にこなした。
• 期待を上回る達成度であった。

以下の成功基準を使用して、生徒の進度を評価します。

• データを折れ線グラフに記録するプログラムを作ることができる。
• 折れ線グラフの値の意味を解釈することができる。
• 適切な言葉を使ってエネルギーの変換を説明することができる。

自己評価
それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるブロックを選ばせます。

• 青:アプリのサンプルプログラムを使ってデータをグラフにすることができた。
• 黄:オリジナルの折れ線グラフを作成し、結果を説明することができた。
• バイオレット:自分の力で新しい実験を考えることができた。

仲間のフィードバック

次の方法で、他の生徒にフィードバックを伝えるよう促します。

• 上記の色付きブロックの評価方法を使用し、ほかの生徒のパフォーマンスを評価する
• 次のレッスンでより良い取り組みができるよう、お互いに建設的なフィードバックをする「仲間の評価」は、ハイブリッド型学習でビデオ会議やブログの投稿を使って行うのに最適です。

学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう。

• 正比例とは何かを詳しく説明する時間をとる
• 日常生活で見られる正比例の例をあげさせる

この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう。

• オリジナルのスマート自転車を制作させる
• オリジナルの実験を計画し、データ収集する値とその方法を考えさせる

組み立てのヒント

プログラミングのヒント

このレッスンは、ハブがUSBまたはBluetoothで接続されている間に再生できるように設計されています。 接続中は、ハブが収集したデータはデバイスに直接ストリーミングされ、折れ線グラフがリアルタイムで作成されます。

メインプログラム

サイエンスデータのヒント

この実験で収集されるデータの一例です。

数学の発展課題

数学スキルの発展的課題として以下の課題を行います。

• このレッスンでグラフにした2つの値が時間の経過に従って記録されていることを気づかせる (時間にともなう角度の変化と時間にともなうモーターの電力消費量)。
• スロープの角度の変化にともなうモーターの電力消費量の変化をグラフにできるよう、手作業とオンラインツールの両方の手段でデータを変換するよう指示する。

注：時間が別途必要です。

国語の発展課題

国語スキルの発展的課題として以下の課題を行います。

• 科学者の視点から、この実験の仮説と結論を記録した研究レポートを書くよう指示する。
• この実験の科学的発見について報道する新聞記事を書いてもらいます。ジャーナリストの視点から、実験で使用された調査方法も記録させる。
• 科学的な発見を取り上げた実際の新聞記事や研究論文ジャーナルを生徒に配ります。2つを比較して気づいたことを書いてもらいましょう。

注：時間が別途必要です。

職業適性

この授業を楽しむことができた生徒は、以下の進路について興味がある可能性があります。

• 健康科学
• 教育&研修
• 理化学研究者
• 交通機関、流通、物流