新しいどうぐに作り直そう
レオは、おうちのイヌのごはんを作ってあげたいんだって。レオといっしょに、キッチンでひつようなどうぐを作ってみよう。
準備
(注: このレッスンはパートAとパートBに分かれています。どちらのパートも学習指導要領に関連した学習に大切な内容が含まれています。時間が限られている場合、両パートを確認したうえで扱う部分を適宜選んでください。)
このレッスンの学習のポイントは、ある物の素材の使い方を変えれば別の物ができるという発見を通して得られます。各グループに決められたパーツを与え、キッチン用品を1つ組み立ててから、それを分解して同じパーツを使って別の道具に組み替えます。例をヒントに自由に考えましょう。2つの道具を選んで作るよう指示を与えてください。
- 生活科の基礎知識 - 物の性質:
- このレッスンの科学的学習のポイントは、用途が特に決められていない基本的なレゴ®ブロックのような材料を使うことにあります。そのため、タイヤなどのように特定の用途があるレゴパーツの使用は最小限にしてください。
- 各グループに、決められたパーツでキッチン用品を1つ組み立ててから、それを分解して同じパーツを使って別の道具に組み替えます。
- 決められたレゴパーツを使って、少なくとも2種類の物を作ります。決めた1セットのパーツ以外を児童が加えることがないように、ほかのパーツが入った箱は片付けておくのもよいでしょう。
- 予備知識を身につけよう - 物の性質: 理科の教科書・教材を使って、情報・図/画像・用語の定義などを予備知識として学びます。
- 道具を構成する素材は、その性質 (頑丈さ・曲げやすさ・固さ・手触り・吸水性など) によって、それぞれ的する用途が異なります。
- 物には、色・大きさ・形・部品の並び方といった特徴があります。
- 重要なキーワード: 分解 (ぶんかい)・組み替え (かえ)・特徴 (とくちょう)
- モデルの組み立てとプログラミング:ユニットプランの学習前の推奨事項をご確認ください。その他の準備:
- SPIKE アプリの [開始] メニューにある [モーター] のチュートリアルアクティビティで復習する。
- SPIKE アプリの [ヘルプ]>[アイコンブロック] にあるイベントブロック、モーターブロックのセクションを読み、詳しい使い方や役割を知る。
- 準備するもの: 児童たちがアイデアを出す際のヒントとなるような、様々なキッチン用品の写真を見つけておきます。
パートA (45分)
関心を引きつける
(クラス全員・5分)
ストーリーの主なキャラクターと最初の課題を紹介します: レオは、おうちのイヌのごはんを作ってあげたいんだって。レオといっしょに、キッチンでひつようなどうぐを作ってみよう。
考える — キッチン用品の写真を見せたり配ったりします (準備の項を参照)。このレッスンのトピックについて、(必要に応じてストーリーの絵を見せながら) 教室内で話し合いのきっかけとなる問いかけをします。
- ふだんの料理に使うキッチンの道具をあげてみよう。ひとつずつ書いてね。 (ミキサー・ボウル・ザル・計量カップ・計量スプーン・おたま・ヘラなど)
- 書いた道具の中から2つの道具を選んで、考えてみよう。同じところはどこ?違うところはどこ?(たとえば、おたまとヘラには、どちらも長い持ち手が付いているが、先の形が違う。ボウルとザルは、どちらも球を半分にしたような形をしているが、ボウルには穴がなくザルには穴がたくさんある。計量カップと計量スプーンはどちらも金属製とプラスチック製があり、いくつかの大きさがセットになっているが、計量する部分の大きさはスプーンよりカップの方が大きい、などの答えが考えられます。)
- SPIKE ベーシックセットから、モーターを1つ以上含む10ピースのいろいろなレゴパーツを選ぼう。色・大きさ・形などの特徴を説明できるかな?(予想される回答: 色 ― 赤・オレンジ・黄・緑・青・紫・黒・白・グレー、形 ― 四角 (短い/長い/細い/太い)、円 (小さい/大きい)、その他の特徴 ― 球、円錐など)
- とり出したパーツをつかって、いろんなキッチンの道具を作る方法を考えよう。
各グループにプログラミング用デバイスを配ります。
探究する
(少人数グループ・30分)
児童が組み立てやプログラミングに取り組む際に、参考として下のデザイン例を見せても (配布しても) よいでしょう。基本モデルではミキサーを組み立てますが、自由なアイデアでキッチン用品を組み立てるよう促してください。さまざまな素材・形・大きさの計量スプーンまたはカップ、おたま類、ヘラ類を出来上がるでしょう。関心を引きつけるセクションで見せたキッチン用品の写真をもう一度見直してもよいでしょう。
児童のタスク:
- 基本モデルと予め決めたパーツを使って、料理に使うキッチン用品を組み立てます。
- そのキッチン用品を使って、料理するときのようすを表せるようにプログラミングします。
- 作ったキッチン用品モデルを分解して、同じパーツを使って別のキッチン用品の組み立てに取りかかります。
決められたレゴ®パーツを使い (特別パーツを違う方法で使うなど)、2種類のキッチン用品を組み立てる方法について、たくさんのアイデアを出して話し合うよう促します。基本モデルではミキサーを組み立てますが、自由なアイデアでキッチン用品を組み立てるよう促してください。さまざまな素材・形・大きさの計量スプーンまたはカップ、おたま類、ヘラ類を出来上がるでしょう。関心を引きつけるセクションで見せたキッチン用品の写真をもう一度見直してもよいでしょう。
作業時間の途中で、通常の授業で慣れた話し合いのスタイルで、児童にアイデア交換を促し、そこでひらめいたアイデアをもとにモデルを改良させます。
デザイン例
説明する
(クラス全員・10分)
クラス全員を集めて発表の時間を設けます。
グループごとに自分たちが作ったモデルを使って、次のポイントを説明し、実演も行います。
- 決められたパーツを使ったキッチン用品の作り方と、その使い方。
- 作ったキッチン用品が、同じ1セットのパーツを使って組み立てた他のペアのキッチン用品と違うところ。
- さいしょのキッチン用品を分解し、同じパーツで別のキッチン用品を作った方法。
モデル作りの進み具合を発表しあい、他の児童の発表からひらめいたアイデアを取り入れるよう促します。
パートBの説明するにそのまま進む場合は、児童たちにモデルを分解しないでそのままにしておくよう指示します。
パートB (45分)
説明する
(クラス全員・10分)
- パートAの説明するからもう一度繰り返し、今までに発表していないグループは実演と説明をします。
さらに実践する
(クラス全員・25分)
児童のタスク:
- (10分) 決められたパーツを使って、2つめのキッチン用品の組み立てを続ける。
- (10分) 新しく作った道具をプログラミングする。その道具は、レオのペットのごはん作りにどんなふうに役立つんだろう?(ヒント:光・音・モーターをつけたら、レオの役に立つかな)
(5分) 次のことがらについて、わかったこと・考えたこと・使った技術をお互いに発表しあいます。
- 課題をクリアするのに役立ったこと。
- 組み立て中に学んだこと。
作業した場所と使ったセットを片付ける時間を取ります。
評価する
(クラス全員・10分)
- アイデア出し、組み立て、プログラミングの間に児童たちが考えたことや決めたことを引き出すような問いかけをします。
この学習におけるルーブリックの例
学習の目的を確認します。(教員用サポートを参照)
次のポイントについて、児童の学習進度をチェックします。
- よくある物の特徴 (大きさ・形・部品の並び方など) を説明できていますか?
- さいしょに作った物を分解して、新しい物に組み立て直すことができていますか?
- 同じパーツで組み立てられた複数の物 (自分たちが作った物またはクラスメイトが作った物) の共通点と相違点を見つけることができていますか?
自己評価
各自に、自分ができたことのレベルに合うブロックを選んで、成績をつけてもらいます。
- 青色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできると思う。
- 黄色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできる。
- 緑色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできて、クラスメートを手つだうこともできる。
仲間とのふり返り
少人数グループで、いっしょに作業した体験について話し合ってもらいます。
次のような表現を使うように促してください。
- XXさんが…したのはよかったと思う。
- XXさんが…したやり方をもっと教えて欲しいです。
個別対応
課題の難易度を下げる工夫:
- 使えるパーツの数を増やして組み立てられる道具の種類を増やす、使えるパーツの数を減らして組み立てられる道具の種類を限るなど、児童が使えるパーツの数を調整します。
課題の難易度を上げる工夫:
- キッチン用品の組み立てに時間制限をつけたり、ダニエルがレオを手伝ってくれる設定にして、ダニエルにも使いやすい道具を作るといった、組み立ての条件を加えたりします。
発展課題
- 自分たちが作った道具のうちひとつを選び、その道具の使い方を番号付きの手順で示す使い方説明書を作ってもらいます。説明書には、その道具の寸法を書いた絵を少なくとも1点入れるように指示してください。教室にある様々な測定器 (定規・物差し・巻き尺など) を用意し、選べるようにしておきます。作った説明書を紙または動画でお互いに発表しあいます。また、互いにクラスメートが作った説明書に従って、道具を使ってみるよう促してください。
発展課題を行うと、45分間を超えるレッスンになります。
教師用サポート
児童のタスク:
- よくあるキッチン用品をいくつか選び、その特徴 (大きさ・形・部品の並び方など) を説明する。
- キッチン用品をひとつ組み立てたあと、それを組み替えて2つめの道具を作る。
- 出来上がったキッチン用具を観察し、部品を組み立てたり組み替えたりすることで別の物になることを説明する。
(2人一組)
- レゴ® エデュケーション SPIKE™ ベーシック 1セット
- レゴ エデュケーション SPIKE アプリをインストールしたデバイス 1つ
- 準備セクションの「準備するもの」参照
- 生活第2-2-(4), (6) 身近な自然を利用したり,身近にある物を使ったりするなどして、その面白さや自然の不思議さに気付く
- 総則第3節-1-(3)-イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
- 生活第3-2-(4) コンピュータなどの情報機器について適切に活用する。
- 国語第1学年及び第2学年2-A-(1) 話すこと・聞くこと
- 算数第1学年2-A-(1), (2) 数と計算
国語・算数発展課題
- 国語第1学年及び第2学年2-B-(1)-ウ 内容 のまとまりが分かるような書き表し方
- 算数第3学年2-D-(1)