レゴ® WeDo 2.0基本セット

速度

車の速度を上げる要素を調査し、未来の動きを予想します。

120分以上
基礎
小学校
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1. 準備

(15-30 分)

  • 「授業の運営」の章に記載された、共通準備項目を確認する。
  • プロジェクトのテキストを読み、やらなければならないことをよく理解する。
  • プロジェクトの、導入方法を定める。 WeDo 2.0 ソフトウェアに収録されたビデオか、自分で用意し た教材を使う。
  • 発表と記録に移るパラメーターとなるプロジェクトの最終成果を定める。
  • 目標を達成する時間が、十分にあることを確認する。

2. 調べる

(30-60 分)

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導入ビデオを利用して、以下の内容について、子どもたちに考えさせ、話し合わせましょう。

導入ビデオ
ビデオの話合わせるポイントの例:

  1. 車を使うと、1 つの地点から別の地点へ、短時間で移動することができる。しかし、昔の車は、馬よ りも速度が遅かった。
  2. 車の性能を改善するため、自動車エンジニアは、車の速度に影響を与える要素を研究した。
  3. エンジニアは、より頑丈なエンジンと構造を作るために、車のすべての部品を研究した。
  4. エンジニアは、車輪とタイヤの大きさと材質を変えて、性能を改善させた。
  5. 現在の車は、最高時速 400 km で走ることができる。
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話し合いのための質問

1.車が、より速くなるように実施された改善には、何がありますか?
車の速度に影響する要素は、たくさんあります。代表的なものには、車輪の大きさ、モーターの馬 力、空気力学、重さなどがあります。車の色、ブランド、または運転者の経験は、このプロジェクト では考察の対象外とします。

2.車が、一定の距離を移動するのにかかる最短時間を決める要素には、何がありますか?
この質問への答えには、授業で扱う内容についての子どもたちの現時点での知識が、反映され ます。つまり、授業前の生徒の回答は、不正解である場合があります。授業が終わるころには、正 確な回答ができるよう なっているはずです。

3.車輪の大きさと、一定の速度を移動するのにかかる時間との間にはどのような関係があるでしょう?
他の全ての要素が同じである場合、車輪が大きければ大きいほど移動にかかる時間は短くなり ます。

4.プーリーの構成の仕方が、車が移動にかかる時間に影響していることに、気づきましたか?
片方の構成には、車の速度を上げる効果が、もう片方の構成には速度を下げる効果があります。

5.物体の速度を測るには、どうしたらよいでしょうか?
速度は、移動した距離を、移動にかかった時間で割ると、求めることができます。速度が表わす数 字は、一定の時間内に移動することができる距離を示します。

授業の後に、上記の質問に対する回答を文章と画像を使って、ノートツールに記録するよう指示して も良いでしょう。

3. 組み立てる

(45-60 分)

レースカーの組み立てとプログラミング
組み立て説明書に従って、レースカーを作ります。レースカーとは、できる限り早く走ることができる ように、デザインされた車です。

1. レースカーを組み立てる。
このプロジェクトで使う駆動モジュールには、プーリーが使われています。プーリーシステムは、低速 位置(小プーリーから大プーリー)と、通常速度位置(大プーリーから大プーリー)の2通りに、組み立 てることができます。

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2. 時間を測る機能を、プログラミングする。
車の前に、手を置いた状態で、プログラムをスタートさせます。まず、数字の「0」が表示され、スター トの合図を待ちます。手を取り除くと、プログラムは、モーターをスタートさせ、レースカーが、最高出 力で発車します。これを繰り返し、表示は、「1」に切り替わります。レースが終わるまで、同じプログラ ムが、反復されます。モーターの電源が、自動的に切れます。

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重要
このプログラムでは、プログラムストリングを実行する前に、子どもたちに、レースカーの前に手を 置くように、指示してください。前方から、手が取り除かれると、レースカーが発車します。

重要
この調査では、すべての試験に、同じ条件を用いることが重要です。この試験方法では、要素を1つ ずつ分離して試験することができます。

  • スタートラインから、ゴールまでの距離は常に同じに保ち、ゴールは壁や箱を使う。
  • スタートから、ゴールまでの距離は、2 m以上にする。
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速度決定要素を調査する
このモデルを使って、速度を決める様々な要素を1つずつ試験することができます。信頼性のあるデ ータを収集するために、試験には 2 m 以上の距離を用います。

1. 車輪小、モーター出力「10」による走行試験。
試験中、子どもたちに、ディスプレイに表示される数字を、記録させてください。結果には、一貫性が あることを確認するため試験を 3 回行います。

3 回の試験のうち、1 回の結果が大幅に異なる場合は、4 回目を実施してください。記録された数値 が、レースカーが試験距離を移動するのにかかったおおよその時間となります。

2. 車輪大、モーター出力「10」による走行試験
車輪の交換により、レースカーの速度が上がり、試験距離を移動するのにかかる時間は短くなりま す。試験を 3 回行うと、結果に一貫性があることを確認することができます。3 回の試験のうち、1 回の 結果が大幅に異なる場合は、4 回目を実施してください。

おすすめ
より正確な結果を得るには、試験数を増やす、平均値を求めるなどの方法を利用してください。

3. 2 倍の距離を移動するのにかかる時間を予測する。
モーターの出力レベルと車輪の大きさはそのままで、距離を前回の 2 倍にした場合、移動時間は 2 倍 になるはずです。

追加の調査 (45-60 分)
子どもたちの学習進度に対して、適切だと判断できる場合は、オプションとして、プロジェクト内にあ る「追加の調査」のセクションを使って発展課題を出すこともできます。「調査」セクションをさらに発 展させた、年上の子どもたちや、学習が進んでいる子どもたち向けの内容となっている点に注意し て ください。

他の速度決定要素を調査する
同じレースカーモデルと同じ試験条件を用いて、車の速度に影響している可能性のある要素につい て仮説を立て、試験することもできます。

1. モーター出力を変える。
モーターの出力レベルを「 10」 から「 5」に変更すると、同じ距離を移動するのにかかる時間が長くなり ます。

2. 駆動機構(プーリーの設定)を変える。
駆動機構を通常位置から低速位置に変更すると、同じ距離を移動するのにかかる時間が長くなります。

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3. 他の速度決定要素を調査する。
速度に影響すると思われるそのほかの要素を、レースカーの幅、長さ、高さ、重さ、その他、の中から 子どもたちに 1 つ選ばせ、試験させましょう。

おすすめの共同作業
試験で学んだことを生かして、できる限り速度の速い究極のレースカーを自分たちでデザインし、組 み立てる時間を設けても良いでしょう。クラス全員でレースを行い、どのチームのレースカーが一番 早いか競争させましょう。

4. 発表する

(45 分~)

記録を完成させる
子どもたちに、様々な方法を使ってプロジェクトの記録を制作させます(以下に例を示す)。

  • 試験結果の、スクリーンキャプチャをとる。
  • スクリーンキャプチャと、実際の画像を比較させる。
  • 自分たちのプロジェクトについて解説する様子を、ビデオに記録するよう促す。

おすすめ
図表形式、または集計表形式で、データを記録させることもできます。試験結果から、グラフを作成し てもよいでしょう。

結果の発表
プロジェクトの最後に、車の速度に影響する要素について発表する時間を設けてください。結論に は、車輪の大きさ、モーターの大きさ、モーターの出力の 3 つの要素が速度と比例するという点が含 まれていなければなりません。

発表内容を向上させるこつ:

  • 背景を交えて、説明するよう促す。
  • 速度を、1つの要素として観察することができた実際の状況を分析するよう促す。
  • 子どもたちの発見内容と、こういった状況との関係性について話し合う。

評価

プロジェクトの評価基準
以下の評価基準を、「WeDo 2.0 を使った学習評価」の章にある観察基準シートと合わせて、使うこと もできます。

調べる
「調べる」では、すべての子どもたちが、話し合いへの積極的な参加、質問、回答、車の速度に影響を 与える要素の説明が、できているか確認してください。

  1. 質問に対する適切な回答、話し合いへの参加、速度に影響を与える要素の説明ができない。
  2. 助けを借りて、質問に対する適切な回答、話し合いへの参加、速度に影響を与える要素の説明が できる。
  3. 質問に対する適切な回答、クラス全体の話し合いへの参加、速度に影響する要素の説明をすること ができるが、詳細に欠けている。
  4. 話し合いにおいて、意見をさらに展開させ、速度に影響を与える要素を詳しく説明することができる。

組み立てる
「組み立てる」では、すべての子どもたちが、チームの一員として取り組み、各要素ごとに試験を行っ て速度への影響を特定し、探索ステージで得られた情報を活用できているか、確認してください。

  1. チームの一員として作業を行い、それぞれの要素の試験を完了させ、得られた情報を利用するこ とができない。
  2. 助けを借りて、チームの一員として作業を行い、それぞれの要素の試験を完了させ、得られた情 報を利用することができる。
  3. チームの一員として作業を行い、チームの話し合いに貢献し、それぞれの要素の試験を完了さ せ、得られた情報を利用することができる。
  4. チームの一員として作業を行い、リーダーシップを発揮し、速度に影響する要素の試験を、課題 の条件以上に展開させることができる。

発表する
「発表する」では、すべての子どもたちが、調査についての話し合いに参加し、自分の発見内容を説 明し、プロジェクトの重要な情報を使って、最終レポートを作成できているか確認してください。

  1. 調査についての話し合いへの参加、試験から得られた情報を活用した、最終レポートの制作が できない。
  2. 助けを借りて、調査についての話し合いへの参加、試験から得られた情報の一部を活用した基 本的な最終レポートの制作ができる。
  3. 調査についての話し合いへの参加、試験から得られた情報を活用した最終レポートの制作がで きる。
  4. トピックについて、クラス全体の話し合いへの積極的な参加、得られた情報と、自ら発見した要素 を活用した最終レポートの制作ができる。

言語活動:プロジェクトの評価基準
以下の評価基準を、「WeDo 2.0 を使った学習評価」の章にある、観察基準シートと合わせて使うこと もできます。

調べる
「調べる」では、すべての子どもたちが、質問に対する自分の考えや、理解を効果的に説明できてい るか確認してください。

  1. 「 調べる」で出される質問に関する自分の考えを、説明できない。
  2. 助けを借りて、「調べる」で出される質問に関する自分の考えを、説明できる。
  3. 「 調べる」で出される質問に関する自分の考えを、適切に説明できる。
  4. 「 調べる」で出される質問に関する自分の考えを、詳しく説明できる。

組み立てる
「組み立てる」では、すべての子どもたちが、適切な選択をし(スクリーンキャプチャ、画像、ビデオ、 文など)、手順に従って、発見内容を記録できているか確認してください。

  1. 調査全体を通して、発見内容の記録ができていない。
  2. 発見内容をまとめた記録を作成できるが、内容が不完全であるか、決められた基準のうち一部に 従っていない。
  3. 調査の全ての段階について、発見内容をまとめた適切な記録を作成し、適切なツール選択をする ことができる。
  4. 様々な適切な手段を用い、定められた基準を超える完成度で、記録をつけることができる。

発表する
「発表する」では、すべての子どもたちが、発見事実に基づいた根拠を使って、自分の理論の正当性 を説明でき、決められた基準に従って、調査結果を発表できているか確認してください。

  1. 発見事実に基づいた根拠を、自分の意見の説明に生かせていない。決められたガイドラインに 従っていない。
  2. 発見事実に基づいた根拠の一部が、説明に生かされているが、自分の考えに対する説明が不十 分である。決められた基準のほとんどに従うことができているが、一部抜け落ちがある。
  3. 適切な根拠を用いて自分の発見事実の正当性を説明し、決められた基準に従って、発表すること ができる。
  4. 決められた基準に従いながら、自分の発見事実を完全に述べ、適切な根拠を用いて、自分の理 論の正当性を説明することができる。

5. このプロジェクトの特徴

プロジェクトを成功させるために、モデルの組み立てとプログラミングについて、以下のような指導 を行いましょう。

  • 調査の実施方法を、説明する。
  • 車輪の大きさ、モーターの出力、プーリーの設定など、注目すべき要素を定義する。

また、発見した事柄の発表や、記録の方法について、具体的な基準を設けてください。

追加の調査
追加の課題として、子どもたちが作ったデザインやプログラムで、調査を行う時間を設けましょう。こ れによって、速度に影響を与える別の要素について、考えさせることができます。

子どもたちがしがちな誤解
子どもたちは、時々、速度と加速度を混乱させがちです。よくある誤解は、速度が一定の時は、加速度 も一定だというものです。速度と加速度は互いに関連した 2 つの異なる概念です。速度に変化がな い場合は、加速度または減速度は0になります。

教師用サポート

  • レースカーの特徴について、考える。
  • 調査の結果から、つりあいのとれた力と、とれていない力の違いを、自分の言葉で説明しましょう。
  • 車の速度をあげる条件について、説明する資料を作成し、発表する。

レゴ エデュケーション WeDo 2.0 基本セット
WeDo 2.0 ソフトウェアまたはプログラミングアプリ

WeDo 2.0 を使った学習目標
1: 物体の運動に対する観察や計測を行い、規則を用いて、未来の運動について、例を挙げながら説 明することができる。
2: 物体の速度が、その物体の持つエネルギーに比例するとするいうことを、例を挙げながら説明す

ることができる。
複数の科目にまたがる概念
規則性

言語活動の目標
1: 与えられた教材を読み、話し合いに備えて予習をすることができる。話し合いの時は、トピックに 関連する予習内容や、その他の情報を明確に言及し、概念を探究することができる。
2: 話し合いにおいて、学習で理解した内容と、自分の考えを説明することができる。
3: 自分の体験から、情報を思い出したり、出版物やデジタルソースから情報を収集することができ る。情報源についての簡単なメモを取り、得られた証拠を、提示されたカテゴリーに分類することが できる。

生徒用資料

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