BricQモーション ベーシック
リレー競争
物体をチームメートにパスすることができるメカニズムのデザイン、組み立て、テストを行い、楽しいリレー競争を作りましょう!
30~45分
上級
小学校低・中学年
準備
- 付属の生徒用資料をよく読んでおきます。授業ではプロジェクターを使って生徒用資料を表示すとよいでしょう。
- 押す力、引く力、重力の概念を前のレッスンで学習しておいてください。
- それぞれの生徒の能力や学習進度を考慮してください。全員がレッスンを楽しめるよう、必要に応じて個別化します。下の個別化セクションを参考にしてください。
パートA (45分)
関心を引きつける
(クラス全員、10分)
- ここで生徒用ビデオを見るか、付属の生徒用資料から再生してください。
- 押す力と引く力について学んだことについてディスカッションを促します。
- 次のような質問をしてください:
- どのようなモデルを作ったか覚えていますか?
- どれが一番うまく機能しましたか?
- もう一度組み立てたいと思うものはありますか?
- サポートが必要な生徒がいる場合は以下のような質問で誘導します:
- 押す力と引く力について学んだことをどのように応用すれば、クラス全員でできるリレー競争を作ることができるでしょうか?
- どうすれば手で触らずに物を動かすことができますか?
- リレー競争に使えるアイデアにはどのようなものがありますか?
- これから、押す力と引く力についてこれまでに学んだことを応用して、クラス全員でできるリレー競争を作ることを説明します。アクティビティの紹介:
- 選手から選手に渡す「バトン」として使うものを生徒に選ばせます。バトンはレゴ® のピザパーツや丸めた紙など、何でも構いません。
- 手で触れることなく、押す力か引く力を使ってバトンを渡すことができるメカニズムを発明してもらいましょう。
- まずアイデアをスケッチし、それから組み立てるよう指示します。
- これまでのレッスンで組み立てたモデルをお手本にしても、全く新しいものを考えても構わないことを説明してください。
- すべてのグループにセットを配布します。
探究する
(少人数グループ、30分)
- 組み立てを始める前にアイデアについて話し合い、スケッチを描き、分類分けするよう指示します。
- 生徒全員に、「バトン」をパートナーに渡すオリジナルのメカニズムを組み立ててもらいます。
- モデルが早く完成した生徒には、「バトン」を渡す練習をしたり、パートナーの組み立てを手伝ったり、スタートラインとフィニッシュラインを引いたりしてもらいましょう。
- 組み立てに役立つ情報は下のヒントを参照してください。
説明する
(クラス全員、5分)
- 生徒を集めて組み立てたモデルについて発表させ、ディスカッションを行います。
- 次のような質問をしてください:
- どのようにバトンを押したり引いたりする仕組みのモデルを作りましたか?
- どのモデルをお手本にしましたか?
- モデルの中でスケッチと同じ部分はどこですか?どこが違いますか?
- どこが改善できますか?
パートB (45分)
さらに実践する
(クラス全員、5分)
- 次のような質問をしてください:
- このレッスンはどの部分が楽しかったですか?
- どこが難しかったですか?
- どのクラスメートのモデルが一番印象的でしたか?
- ほかにどのようなリレー競争を作ることができるでしょうか?
- 生徒がモデルを解体してブロックをトレーに仕分けし、作業スペースを片付ける時間を設けてください。
評価する
(レッスン全体を通して)
- 誘導する質問をしながら、生徒がモデル制作の問題を解決するために行った決断の思考プロセスや論理付けについて「声に出して考え」、説明するよう促します。
この学習におけるルーブリックの例
- それぞれの生徒が、押す力と引く力が物体を動かす仕組みを説明する力を評価します。
- 次のルーブリックを参考に、評価規準や判定基準を作成しましょう。
- 追加の支援を必要とする
- 支援を受けずに作業できる
- 他の生徒に教えることができる
自己評価
- それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるブロックを選ばせます。
- 緑:「押す力」と「引く力」の意味を説明することができると思う。
- 青:「押す力」と「引く力」の意味を説明することができる。
- 紫:「押す力」と「引く力」の意味を詳しく説明することができ、クラスメートの理解を助けることもできる。
仲間のフィードバック
- グループごとに、グループで一緒に作業をした体験について話し合ってもらいます。
- 下のような文章を使うよう促してください:
- 君が…したのはとても良かったと思う。
- 君が…した時のことについてもう少し聞きたいな。
ヒント
組み立てのヒント
- 行き詰ってしまった生徒がいる場合は、下のようなオープンエンドの質問をしてサポートしましょう:
- どのようなアイデアを思いつきましたか?
- 実際に試してみたものはどれですか?
- 次は何を試すといいでしょうか?
- これまでに作ったモデルの中で、「バトン」を押す動作ができるものがありますか?
- 授業時間内では完成させることのできない、大きなアイデアを思いついた生徒もいるかもしれません。その場合は、次の授業までにアイデアを簡素化する方法を考えるよう促してください。多くのデザイナーがプロジェクトから離れて計画の再考や修正を行う時間をとることを説明し、創造力を育みます。
- 下の写真は製作例です。しかし、自由な発想を制限してしまわないよう、この写真は生徒が自分のアイデアを出せずにいる場合にのみ見せるようにしてください。
個別化
学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 全く新しいモデルをデザインする代わりに、事前に選択したモデル (「ホッケーの練習」モデルやプッシュカーの発射装置など) を改良させる
この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:
- 生徒の半分に押すメカニズムを、残りの半分に引くメカニズムを割り当て、バトンが「押される」と「引かれる」を繰り返すリレーを作らせる
発展課題
(注:時間が別途必要です。)
数学スキルの向上を図るには、各チームにバトンを渡すまでにかかる時間を秒数で予測してもらいましょう。クラス全員ですべての予測時間を合計し、フィニッシュまでにかかる予測時間を求めてください。予測時間を○分○秒の形式で表わし、リレーに実際にかかった時間と比較します。
小学校学習指導要領算数 第2-第1学年-2-C-(1)
教師用サポート
学習内容:
- 強さの異なる様々な押す力と引く力が物体の運動におよぼす効果に対する理解を応用する
- より大型のリレー競争装置の自分が担当する箇所を作るために、ブレインストーミング、スケッチ、デザイン、プロトタイプ製作、組み立て、テスト、繰り返し、組み立て直し、実験に取り組む
- レゴ® エデュケーション BricQモーション ベーシック セット (生徒2人あたり1セット)
小学校学習指導要領
国語 1~4年生 考える力、 説明や経験の報告、グループで話し合う
算数 1~3年生 2位数、分数、mm、cm、秒
理科 3~6年生 予想や仮説、観察、実験、計測して制御する
生活 具体的な活動や体験、他教科との関連、比べる、試す、見通す、工夫する
図画工作 創造的につくったり表したりする、つくりだす喜びを味わう
総合的な学習の時間 探求的な見方・考え方、横断的・総合的な学習を行う