初めてのギア

ギアモデルを組み立て、ギアの基礎を習得します。

45～90分

初級

小学校高学年・中高校

レッスンプラン

1.準備

EV3 Classroom アプリの生徒用資料を読み、学習課題をよく理解しておきましょう。
生徒がギア比や入力歯車と出力歯車、遊び歯車といった概念を理解するのに役立ちそうな情報を収集しておきます。

2.興味付け (5分)

「ディスカッションを活性化させる」セクションのアイデアを参考に、生徒の学習への関心を喚起します。
生徒にペアを組ませます。

3.探求 (20分)

ペアごとに ギアモデル を作るよう指示します。
テスト走行を行う時間を設け、モデルが正しく組み立てられており、正常に機能することを確認させます。

4.説明 (10分)

チームごとに提示されているギアの組み合わせを使って実験を行い、その結果を記録するよう指示してください。
各チームに自分たちでチェック表を作成できていることを確認させます。

5.仕上げ (10分)

ギアの組み合わせ方が、回転数や回転方向とどのように関係しているかを分析するよう指示します。
実験結果を簡単にまとめるよう指示します。
清掃の時間も忘れずに確保してください。

6.評価

それぞれの生徒に取り組みを評価して伝えます。
評価の際は、以下に提示するルーブリックを参考にすると良いでしょう。

ディスカッションを活性化させる

ギアは色々なところで使われています！ギア(歯車)とは、いわば 歯のついた車輪 です。ギアを2つ以上つなげることで、力の伝達、加速・減速、回転運動の方向転換などに使うことができます。

以下のような質問をして、ギアについてのディスカッションを促してください:

ギアとは何ですか？
ギアを使った機械にはどんなものがありますか？
2つのギアを組み合わせると回転方向はどうなりますか？
ギア比はギアの歯の数とどのように関係していますか？

組み立てのヒント

組み立て説明書

ギアモデル

モデルを使う
モデルを水平で安定した場所に置きます。ギア上の針とモーター上の針の両方が上を向いていることを確認してください。プログラムを実行し、ギア上の針に注意しながら回転数を数えます。どちらのモーターも正確に1回転するはずです。ここで生徒に右側のモーターのギア構造を変更させ、左のモーターを参照として使用します。

実験を行う
生徒が実験を行う際、以下の点に注意するよう促してください:

実験の回数、加速・減速のどちらか、ギア比、結果予測、観察した回転数と回転方向をチェック表に記録します。そのほかに気づいた点を記入できるよう、十分なスペースを空けておきます。
すべての組み合わせに対して実験を行います。

プログラミングのヒント

プログラム

EV3 Classroom-Programs 2-2-program ja-jp

個別化

学習に困る生徒が多い場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:

ギアの組み合わせが回転数とギア上の針の回転方向にどのように関係しているかを生徒と一緒に分析する。
調査するギアの組み合わせの数を減らす。

この学習で物足りない場合は、次のように学習方法を工夫してみましょう:

ギア比に基づいて回転数を予測 (算出) できる数式を考えるよう促す。
ギア構造の各バリエーションで、ギア上の針が正確に1回転するようにプログラムを変更できるかどうか挑戦させる。

学習評価

この学習におけるルーブリックの例
次のルーブリックを参考に、評価規準や判定基準を作成しましょう。
1.課題を部分的にこなした。
2.課題を十分にこなした。
3.期待を上回る達成度であった。

以下の成功基準を使用して、生徒の進度を評価します。

ギアが被駆動車輪の回転方向にどのように影響しているかを理解できた。
ギア比が被駆動車輪の回転数にどのように関係しているかを説明することができた。
ギアの歯の数に基づいてギア比を算出する方法を身につけることができた。

自己評価
それぞれの生徒に、自分の成果に最もよくあてはまるレベルを選ばせます。

ブロンズ:実験はできたが、ギアの組み合わせに基づいて結果を予測することができなかった。
シルバー:助けを借りながら、使用したギアの組み合わせに基づいて、各実験での回転方向を予測することができた。
ゴールド:ギアの組み合わせに関する理解に基づいて、各実験での回転方向と回転数を正しく予測することができた。
プラチナ:ギアの組み合わせに関する理解に基づいて、各実験での回転方向と回転数を正しく予測することができた。また、被駆動車輪の速度とトルクへの影響も予測することができた。