マドックス、ジェイデンのスペースに入り込む
人との距離について学ぶ
Connect(結びつける)
これからジェイデンとマドックスの間に起こったけんかについてのお話しをすると子どもたちに伝えます。
このレッスン のイラストを子どもたちに見せます。
以下のお話しを声を出して読みます。
ジェイデンとマドックスは、あきあきしていました。運動場が凍って今日で 3 日目です。屋内に閉じこめられ、2 人は退屈しきっています。おまけにマドックスとジェイデンはジムでの遊び時間をなくすこともしょっちゅうです。たいていマドックスが運動場では度を超えてしまうからです!始めはいいのです。でもすぐに事態は悪い方向に向かい、最後には決まって、マフィン先生に 2 人とも見学しながら、頭を冷やしなさいと言われます。
たとえば、2 人がバスケットボールをしていたことがありました。マドックスがボールを取ろうとタックルするとジェイデンは床に倒れました。もちろん、ジェイデンも負けてはいられず、タックルし返しました!
別の日には、スーパーヒーローごっこをしていました。ジェイデンは両手を伸ばして、マドックスに向かって武器を発射するふりをしました。マドックスはスーパーシールドでかわす代わりに、ジェイデンの手首をつかみ、引き回したため、ジェイデンはマットに倒れてしまいました。それでジェイデンはカッとなり、自分に触れないようにマドックスに要求しました。それがルールになっていました。
でも遊んでいないときにも「けんか」は起こりました。教室に戻るため、子どもたちが 1 列に並んでいたときのことです。マドックスは温かくて臭い息をジェイデンの耳に吹きかけました。マドックスは大笑いしましたが、ジェイデンもマフィン先生もにこりともしません。さらに事態を悪化させたのが、ジェイデンが止めろといったときのマドックスの態度です。いつものおどけた笑顔を見せて、ウィンクをしたうえ、舌を突き出しながら、ジェイデンの顔のすれすれまで、自分の顔を近づけたのです!
人には、他の人に自分の身体に触れてほしくないときや、近づきすぎてほしくないときがあると説明します。こういうときその人には「スペース」が必要です。ほかの人より広いスペースを必要とする人がいることを子どもたちに伝えます。マドックスがジェイデンの「スペース」に入りすぎてしまっていること、ジェイデンはそれを不快に感じていることを説明します。
たとえば次の質問をしてみましょう。
- 人のスペースに近づきすぎたときの例を挙げられますか?
- ジェイデンはマドックスが近づきすぎたときに、どのように感じたか例を挙げてください。
- ジェイデンはどうして嫌がったのでしょうか?
Construct(組み立てる)
よく考える)フェーズで行うゲームに使う 2 つのキャラクターをお友だちといっしょに子どもたちに組み立ててもらいます。
Contemplate(よく考える)
人が必要とするスペースについて定義をもう 1 度説明します。どのくらいスペースが必要かは状況や人に応じて異なる可能性があると子どもたちがきちんと理解するようにしましょう。
お友だちと順番に行うように子どもたちに伝えます。
説明したら、2つのキャラクターを隣同士に置きます。
組み立てたキャラクターのひとつは、どちらか本人、もうひとつのキャラクターは、これから先生が子どもたちに読む架空の各場面の登場人物だと想像するように子どもたちに伝えます。
次に、架空のキャラクターが自分のスペースに近づいても抵抗を感じなければ、自分のキャラクターをいっしょに動かし、近づきすぎていると感じるなら自分のキャラクターを架空のキャラクターから離すように子どもたちに言います。
以下のセリフを生徒に読み、対応を考える時間を与えます。
あなたが悪い夢を見た後、ママはあなたをハグしたいと思います
知らない人があなたをハグしたいと思っています
登園すると、ある友だちがあなたをハグしようとします
クラスのお友だちがあなたと取っ組み合いを始めます
クラスのお友だちが結婚して欲しいと言ってあなたの手を取ります
お医者さんがのどの奥を見る必要があります
バス、飛行機、列車で他人の横に座らなければなりません
Continue(さらに続ける)
マフィン先生を組み立てて、マフィン先生が、組み立てたキャラクターたちと、スペースに入り込んでしまうことについて話し合っている場面の再現に取り組んでもらいます。
たとえば次の質問をしてみましょう。
- マフィン先生はスペースに入り込んでしまうことについてどう説明しますか?
- 自分自身のスペースに入り込まれたことや、他の人のに近づきすぎてしまったことについて話すことができますか?
ヒント
以下のスキルを観察すると、子どもたちが社会的、情緒的に発達しているのかどうかを確認することができます。
- 子どもたちは他人の感情を理解することができる。
- 子どもたちは自分の行動が他人にどう影響するかを理解することができる。
教師用サポート
子どもたちは以下のスキルを身に付 けます。
- 人にはスペースが必要なときがあるこ とを理解し始める
- 他人のスペースを尊重することを学ぶ
園児 8 人まで
- 子どもたちは他人の感情を理解することができる。
- 子どもたちは自分の行動が他人にどう影響するかを理解することができる。