レゴ®エデュケーション SPIKE™ ベーシック

ひかりと音でつたえよう

ダニエルのおうちは、ソフィーのおむかいにあります。どんなどうぐをつくったら、ダニエルはソフィーにことばやかんがえをつたえることができるかな?

45~90分
中級
小学 1-2 年生
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準備

(注: このレッスンはパートAとパートBに分かれています。どちらのパートも学習指導要領に関連した学習に大切な内容が含まれています。時間が限られている場合、両パートを確認したうえで授業で扱う部分を適宜選んでください。)

このレッスンの学習ポイントは、離れたところにメッセージを光か音で伝える装置のデザインを考え、組み立てることにあります。光または音を使う合図を自分たちで作り、さらにその合図を使ってメッセージを伝える装置のモデルを作り、自分たちが作った合図を体験的に楽しく試してみます。レッスンでは考えるヒントとして、合図と組み立て/プログラミングの例をいくつか挙げています。自分たちで自由に合図を作り、メッセージを送る装置を組み立てるよう、児童たちを促してください。

  • 生活科の基礎知識 - ひかりと音でつたえよう:人間は、太古の昔から離れた場所との通信の工夫を重ねてきました。
    • 古代では、太鼓のリズム、使者が口頭でメッセージを伝える、粘土板やパピルスに記録したメッセージを運ぶ、狼煙で合図を送るなどの方法が使われました。
    • その後、旗・鏡・信号機など、特定の合図を用いた通信方法が使われるようになりました。
    • 19世紀以降、電気機器 (電報・電話・ラジオ・衛星・インターネットなど) の登場により、メッセージをやり取りできる距離はますます長くなり、現在では地球全体や遠い宇宙までその距離は延びています。
  • 予備知識を身につけよう - ひかりと音でつたえよう: 理科と算数の教科書・教材を使って、情報・図/画像・用語の定義などを予備知識として学びます。
    • 数字 (1・2・3…) は、数えられるものの数を表す記号です。
    • 人は、話すとき・デジタル機器を使うとき・電子アラームを使うとき・電気をつけたり消したりするときなど、日常生活の様々な場面で音や光を使います。
    • 重要なキーワード: 合図 (あいず)・通信 (つうしん)
  • モデルの組み立てとプログラミング: ユニットプランの学習前の推奨事項をご確認ください。その他の準備:
    • SPIKE アプリの [開始] メニューにある [ライト] のチュートリアルアクティビティで復習する。
    • SPIKE アプリの [ヘルプ]>[アイコンブロック] にあるイベントブロック、音ブロック、ライトブロックのセクションを読み、詳しい使い方や役割を知る。
    • 「ふるえて つたわる音」レッスンを用いて、音を出す装置をデザインして組み立ててみる。
  • 準備するもの: 必要に応じて、児童の組み立てのヒントになるような灯台や交通信号の画像を用意します。

パートA (45分)

関心を引きつける

(クラス全員・10分)

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  • ストーリーの主なキャラクターと最初の課題を紹介します: ダニエルのおうちは、ソフィーのおむかいにあります。どんなどうぐをつくったら、ダニエルはソフィーにことばやかんがえをつたえることができるかな?

  • 考える — このレッスンのトピックについて、(必要に応じてストーリーの絵を見せながら) 教室内で話し合いのきっかけとなる問いかけをします。

    • 近くにいない人と話したいとき、どうするかな?教室の 一番遠くにいる人に何かを伝えるとしたら?大きい声で言うのは なしだよ。(何かを伝えるのに光や音を使うことがあるということを思いつくよう、児童を導いてください。)
    • 相手が同じ部屋にいなかったらどうする?どんな方法で伝えようかな?(電話・ビデオ電話・メールなど)
    • 光を使って何かを伝えているものを考えてみよう。(児童たちの組み立てのヒントになるような画像を見せても良いでしょう。例: 光をつけたり消したりして歩行者に「わたる」「とまる」を伝える交通信号、光の点滅で船に危険を知らせる灯台、ヘッドライトを点滅させてすれ違う車に挨拶したり情報を伝えたりする車のドライバーなど)
    • ダニエルが困っていることを解決してあげよう。みんなから ダニエルに質問はある?どうしたら、ダニエルを助けてあげられるかな?(ダニエルの部屋とソフィーの部屋の窓が開いているか閉まっているのか、その道具を使うのは夜か昼か、などの質問がある可能性があります。)
  • レゴ® エデュケーション SPIKE ベーシック セットとプログラミング用デバイスを各グループに1セットずつ配ります。

探究する

(少人数グループ・25分)

  • 児童が組み立てやプログラミングに取り組む際に、参考として下のデザイン例を見せても (配布しても) よいでしょう。ただし、画像はアイデアのひとつであることを明確に伝え、自由なアイデアでデザインを考えて組み立てるよう促してください。

  • 児童のタスク:

    • ダニエルが困っていることとその解決方法について話しましょう。
    • 光を合図にして何かを伝える方法をいくつか計画し、その方法をノートに書く。(光が1回点滅=「はい」・2回点滅=「いいえ」・3回点滅=「わからない」、などの例を与えて、児童が考えるヒントにしてください。)
    • アイデアを絵に描いて考えるところから始め、基本モデルを使って、光の点滅でメッセージを伝える装置をデザインして組み立てる。
    • 自分たちが考えた光の合図でメッセージを伝えられる装置をプログラミングする。
  • 次のようなガイドを与えて、自分たちの考えを形にするためにSPIKE ベーシックセットを活用する方法について話し合うよう促します。

    • セットに入っているパーツの中から、光を使って合図をやり取りするのに必要なパーツを選んでもらう (ライトマトリクスとセンサー類)。
    • ライトの色を変えて、いろいろな合図を送れるようにプログラムする方法を考えてもらう (赤いライトが1回光る=うれしい、青いライトが1回光る=かなしい、など)。
  • 計画どおりにモデルが作動するまで、くり返すよう促してください。

  • 作業時間の途中で、通常の授業で慣れた話し合いのスタイルで、児童にアイデア交換を促し、そこでひらめいたアイデアをもとにモデルを改良させます。

デザイン例

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SPIKE Essential Communicate with Light and Sound - en

説明する

(クラス全員・10分)

  • クラス全員を集めて発表の時間を設けます。

  • グループごとに自分たちが作ったモデルと考えたデザインを使って、次のポイントを説明し、実演も行います。

    • 自分たちが考えたデザインとそれを選んだ理由。
    • 離れたところにメッセージを伝えるのにその装置が役立つしくみ。
    • ダニエルがやりたいことをできるようにしてあげるために一番難しかったところ。
    • 考えたデザインはうまくいったか。それとも変える必要があったか。
    • どんな合図を作ったか。

パートBの説明するに進む場合— 児童たちにモデルを分解しないでそのままにしておくよう指示します。モデルを分解した場合は、組み立て直す時間を与えてください。

パートB (45分)

説明する

(クラス全員・10分)

  • パートAの説明するの内容を繰り返し、さらに多くのグループに実演と説明を行ってもらいます。

さらに実践する

(クラス全員・25分)

  • (5分) 児童たちが実践を深められるような情報を与えます。

    • 日常生活で、人は光だけではなく音も使って、何かを伝えていること。
    • どんな合図に音が使われているかな?何を伝えているかな? (火災報知器・パトカーや救急車のサイレン・電話の呼出音・玄関の呼び鈴などがあります。音は、人の注意を引くために使われることが多く、ときには危険を知らせる警告に使われます。)
    • 日常生活で使われている音の合図について、他の種類がないか問いかけます。次に、SPIKE アプリの中の3つの音ブロックの使い方について、いろいろなアイデアを出して、短い時間で話し合ってもらいましょう。
    • 質問をする:どんな音が使えるかな?(SPIKE アプリの [ヘルプ]>[アイコンブロック] にある音ブロックのセクションを参照。)
  • (15分) アプリを使って次の課題が成功するまで、児童たちにモデルのテストを繰り返すよう促します。

    • 音を合図にして何かを伝える方法をいくつか計画し、その方法をノートに書く。(手をたたく音=うれしい、イヌがほえる声=あそびたい、などの例を与えて、考えるヒントにしてください。)
    • 音で何かを伝える装置をデザインして組み立てる。自分たちが考えた音の合図で何かを伝えられる装置をプログラミングする。(「ふるえて つたわる音」レッスンの準備を参考に、作業の手助けします。)
  • (5分) 次のことがらについて、わかったこと・考えたこと・使った技術をお互いに発表しあいます。

    • 課題をクリアするのに役立ったこと。
    • 組み立て中に学んだこと。
  • 作業した場所と使ったセットを片付ける時間を取ります。

評価する

(クラス全員・10分)

  • アイデア出し、組み立て、プログラミングの間に児童たちが考えたことや決めたことを引き出すような問いかけをします。

この学習におけるルーブリックの例

  • 学習の目的を確認します。(_教員用サポート_を参照)

  • 次のポイントについて、児童の学習進度をチェックします。

    • 音と光を使って、自分たちで合図を作れていますか?
    • 離れたところにメッセージを伝えたいという問題を解決するため、光と音の合図を使う装置をデザインして組み立て、その特徴を説明できていますか?
    • 計画どおりに装置が作動するまで、くり返していますか?

自己評価

各自に、自分ができたことのレベルに合うブロックを選んで、成績をつけてもらいます。

  • 青色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできると思う。
  • 黄色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできる。
  • 緑色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできて、クラスメートを手つだうこともできる。

仲間とのふり返り

少人数グループで、いっしょに作業した体験について話し合ってもらいます。
次のような表現を使うように促してください。

  • XXさんが…したのはよかったと思う。
  • XXさんが…したやり方をもっと教えて欲しいです。

個別対応

課題の難易度を下げる工夫:

  • 単純な合図を提案して (光が1回点滅=はい・2回点滅=いいえ・3回点滅=わからない、A=1・B=2、手をたたく音=うれしい・イヌがほえる声=あそびたい、など)、合図を考える時間を短縮し、道具のデザインへと進めるようにします。アイデアが出せない児童がいるときは、探究するの例をヒントに考えるよう促しましょう。

課題の難易度を上げる工夫:

  • 4人一組になって、光と音を組み合わせて離れたところにメッセージを伝える装置を作る課題に取り組みます。

発展課題

  • 探究するセクションとさらに実践するのセクションで作った合図をカードに言葉か絵でかいてもらいます。色・数字・絵・音を表す言葉 (ほえる、など) を使ってカードを作るよう指示します。作ったカードを友だちや家族に見せて、その合図でメッセージを伝えるしくみを説明するよう促しましょう。

発展課題を行うと、45分間を超えるレッスンになります。

教師用サポート

児童のタスク:

  • 光と音を使って、離れたところへメッセージを伝える装置をデザインして組み立てる。
  • そのデザインの特徴を具体的に説明する。
  • そのアイデアをどんなふうに実験し、デザインを改良したかを説明する。

(2人一組)

  • レゴ® エデュケーション SPIKE ベーシック 1セット
  • レゴ エデュケーション SPIKE アプリをインストールしたデバイス 1つ
  • 準備セクションの「準備するもの」参照
  • 生活第2-2-(6)  身近な自然を利用したり,身近にある物を使ったりするなどして、その面白さや自然の不思議さに気付く
  • 総則第3節-1-(3)-イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
  • 生活第3-2-(4)  コンピュータなどの情報機器について適切に活用する。
  • 国語第1学年及び第2学年2-A-(1) 話すこと・聞くこと
  • 算数第1学年2-A-(2) 加法及び減法

国語発展課題

  • 国語第1学年及び第2学年2-B-(1)-ウ 内容のまとまりが分かるような書き表し方

生徒用資料

生徒用ワークシート

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