レゴ®エデュケーション SPIKE™ ベーシック

しゅるいのちがい

ダニエルは、ニワトリをもらってきたよ。ダニエルのために、ニワトリがあんぜんに、気もちよくすごせるニワトリごやを作ってあげよう。

45~90分
中級
小学 1-2 年生
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準備

(注: このレッスンはパートAとパートBに分かれています。どちらのパートも学習指導要領に関連した学習に大切な内容が含まれています。時間が限られている場合、両パートを確認したうえで扱う部分を適宜選んでください。)

このレッスンのポイントは、材料の性質を観察して分類するための調査を計画し、実施することにあります。モデルのデザインを考えて組み立てることで、材料を分類する目的ができるとともに、選んだ素材でのものづくりを体験的に楽しむことができます。レッスンでは、ニワトリが安全に気持ち良く過ごせる小屋をひとつの例として挙げています。自分たちの自由なアイデアでデザインを考えて、組み立てるよう促しましょう。
時間が限られている場合は、グループで材料の種類分け作業を行い、わかったことを発表し合ってもよいでしょう。種類分け・観察・グループ分けの順に優先順位をつけて時間配分してください。

  • 生活科の基礎知識 - しゅるいのちがい: このレッスンでは、ニワトリ小屋を建てるという目的で、材料を種類分けするための調査を計画・実施します。さらに実践するセクションでは、自分たちで選んだ動物のための小屋作りを目的として、同じ調査を行い、物を種類分けします。
  • 予備知識を身につけよう - しゅるいのちがい: 理科の教科書・教材を使って、情報・図/画像・用語の定義などを予備知識として学びます。ニワトリ小屋の写真や、使えそうな工作材料の例を入れておくことも検討してください。
    • 材料には様々な性質 (曲がりにくさ・曲がりやすさ・固さ・手触り・吸水性) があり、このレッスンでそのうちのいくつかを観察します。
    • ニワトリ小屋は、天気の変化やニワトリを襲う動物などからニワトリを守るものです。ニワトリが眠ったり、卵を温めたりする場所にもなります。ニワトリ小屋には、ニワトリが外に出て草や虫を食べたり、中に入って休んだりできる出入口があります。
    • 重要なキーワード: 性質 (せいしつ)・材料 (ざいりょう)・ニワトリ小屋 (こや)・隠れ家 (かくれが)
  • モデルの組み立てとプログラミング:ユニットプランの学習前の推奨事項をご確認ください。その他の準備:
    • SPIKE アプリの [開始] メニューにある [モーター] と [カラーセンサー] のチュートリアルアクティビティで復習する。
    • SPIKE アプリの [ヘルプ]>[アイコンブロック] にあるイベントブロック、モーターブロック、カラーセンサーブロックのセクションを読み、詳しい使い方や役割を知る。
  • 準備するもの:
    • 物の性質を調べられるよう、様々な性質 (曲がりにくさ・曲がりやすさ・固さ・手触り・吸水性) を持つレゴ®パーツや工作材料を集めておきます。1つのグループが10種類の物を調べられる程度に準備してください (すべてのグループが異なる物を調べる必要はありません)。たとえば、屋根用の水に強い材料 (レゴ ブロックなど)、窓やフェンス用の透明な材料、小屋の中の干し草を表すための綿などの柔らかい材料といった物を含めます。児童が調べる材料を選ぶ方法を決めておきましょう。
    • 児童がニワトリ小屋に共通する特徴を見つけ、種類分けの基準を作りやすいようなニワトリ小屋の写真を用意してください。
    • 低学年の児童向けには、観察対象の性質に応じた単語や絵でラベル付けした箱や模造紙を用意し、種類分け調査の結果を示しやすくするとよいでしょう。
    • さらに実践するセクション向けに、ほかの鳥、ウサギ、ウマなどの小屋を作ってあげるために、それぞれの動物が必要とするものの情報を見つけておいたり、その資料を配ったりします。
    • 個別対応セクション向けには、リサイクル素材 (古紙、紙コップ、ストローやペットボトルなどのプラスチック製品、ガラス瓶など) の写真・情報・サンプルなどを集めておいてください。

パートA (45分)

関心を引きつける

(クラス全員・10分)

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  • ストーリーの主なキャラクターと最初の課題を紹介します: ダニエルは、ニワトリをもらってきたよ。ダニエルのために、ニワトリがあんぜんに、気もちよくすごせるニワトリごやを作ってあげよう。

  • 考える — 基礎知識の写真や集めた材料/パーツの箱を使って、レッスンのトピックについて手短に話し合うよう、児童を促します。

    • ニワトリ小屋の写真を見てみよう。ニワトリは、どんな小屋がほしいかな?その小屋があると、ニワトリはどのように安全で気持ちよく過ごせるだろうか?(予想される回答:濡れずに寝られる、たまごを温められる、エサを食べたり水を飲んだりできる、雨や雪をしのげる屋根がある、ニワトリを食べる動物が来られないようにフェンスや壁がある、食べものを取ったり歩き回ったりするために外に出られるなどの答えが考えられます。天気の変化やほかの動物から守ってくれる小屋ができれば、ニワトリは安全に過ごせます。体を休めたりたまごを温めたりできる温かく乾いた柔らかい場所があり、歩き回ったり食べものを探したりできる屋外に出られれば、ニワトリは気持ちよく過ごせます。)
    • どんな材料をつかったら、ニワトリが安全で気持ちよく過ごせる小屋を組み立てれられるかな?(予想される回答:たまごを温めるところと壁には曲がらなくて丈夫で固いもの、屋根には水に強くて曲がらないもの、フェンスには強い針金、たまごを温める場所の中には柔らかいもの、外は砂や土など。)
    • 箱に入っているものを調べよう。どんな感じのもの?(予想される回答:曲がらない・曲がりやすい・固い・柔らかい・でこぼこしている・透きとおっている・水を吸うなど。そのような特徴を性質と呼びます。)
    • ニワトリが安全で気持ちよく過ごせるようなニワトリ小屋を作るために必要な材料を決めるため、箱に入っているものについてもっとよく知るための調べ方を考えよう。
  • SPIKE ベーシック セットとプログラミング用デバイスを各グループに1セットずつ配ります。

探究する

(少人数グループ・35分)

  • 組み立てやプログラミングに取り組む際に、参考として下のデザイン例を見せても (配布しても) よいでしょう。ただし、画像は材料を観察して分類することと、分類した材料の様々な使い方を示す例であることを明確に伝えてください。自分たちの自由なアイデアで目的を選んで、ニワトリ小屋のデザインを考えることを促し、自分たちが選んだアイデアをもとに、調査計画を立てるよう促します。

  • 児童のタスク:

    • 箱に入っている10種類の材料をテストして種類分けする方法を計画する。
    • 関心を引きつけるセクションで児童が気づいた性質 (柔らかさや丈夫さなど) を使います。柔らかい?固い?曲がる?曲がらない?
    • 言葉や絵を使って材料を説明する。
    • 言葉や絵、または箱などを使って (準備の項を参照)、材料を種類分けする。
    • ニワトリ小屋作りに適した材料を選ぶ。ニワトリを守ってくれるのはどの材料?ニワトリが気持ちよく過ごすために使うのは?それはなぜ?
    • 基本モデルと選んだ工作材料を使って、ニワトリが安全で気持ちよく過ごせる小屋を組み立てる。
    • ニワトリが小屋の中で安全に過ごせるように、ドアが開閉するモデルをプログラミングする。
  • 計画しテストする際には、観察して気づいた材料の性質と、ニワトリが安全で気持ちよく過ごせるようにするという目的をつなげて考えるよう児童を導いてください。材料の種類分け手順を見直して、明確に伝えましょう。― 準備の項を参照。

  • 次のポイントについて、たくさんのアイデアを出して話し合うよう促します。

    • 材料のテストのしかた: 指や顔で物に触れてみて、どの材料がもっとも温かく/柔らかく感じるかを試す、いくつかの水に強い材料の重さを量って、屋根に適した一番軽い材料を見つけるなど。
    • SPIKE ベーシックセットと様々な工作材料を組み合わせてニワトリ小屋を作る方法: たとえば、屋根用の水に強い材料、窓やフェンス用の透明な材料、小屋の中の干し草を表すための綿などの柔らかい材料を取り入れるなど。
    • ニワトリ小屋の自動ドアを組み立て/プログラミングする方法。
  • 作業時間の途中で、通常の授業で慣れた話し合いのスタイルで、児童にアイデア交換を促し、そこでひらめいたアイデアをもとにモデルを改良させます。

デザイン例

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SPIKE Essential Classify and Choose Materials - en

パートB (45分)

説明する

(クラス全員・10分)

  • クラス全員を集めて発表の時間を設けます。 

  • グループごとに自分たちが作ったモデルを使って、次のポイントを説明し、実演も行います。

    • 自分たちが選んだ/担当した材料の一覧。
    • 材料をテストした方法と種類分けした方法。
    • ニワトリ小屋作りに使った3種類の材料のそれぞれの性質。
    • ニワトリ小屋作りにその材料を選んだ理由。(例: 「綿は柔らかくて温かいので、ニワトリが休んだり、たまごを温めたりできるように小屋の床に敷く」など)
  • モデルの機能を向上するためにどんな改良をしたのかを、お互いに発表しあいます。

さらに実践する

(クラス全員・30分)

  • (5分) 児童たちが実践を深められるような情報を与えます。

    • 鳥、ウサギ、ウマなど、人間が小屋を作るほかの動物について、それぞれの動物に必要なことがわかる資料を配ります。
    • 児童が、ほかの動物の小屋作りに必要となりそうな材料の性質をリストアップし、分類するのを手助けします。新しいリストをニワトリ小屋の材料の性質リストに加えましょう。
  • (20分) アプリを使って次の課題が成功するまで、モデルのテストを繰り返すよう促します。

    • 別の動物を選ぶ。その動物の小屋には 何が必要かな?
    • 材料を選んで、小屋を組み立てる。(種類分けしたリストを使って、目的に合った材料を使うよう促します)
    • 動物が安全で気持ちよく過ごせるように 小屋をプログラミングする。
  • (5分) 次のことがらについて、わかったこと・考えたこと・使った技術をお互いに発表しあいます。

    • 課題をクリアするのに役立ったこと。
    • 組み立て中に学んだこと。
  • 作業した場所と使ったセットを片付ける時間を取ります。

評価する

(クラス全員・5分)

  • アイデア出し、組み立て、プログラミングの間に児童たちが考えたことや決めたことを引き出すような問いかけをします。

この学習におけるルーブリックの例

  • 学習の目的を確認します。(教員用サポートを参照)

  • 次のポイントについて、児童の学習進度をチェックします。

    • 自分たちが調べた様々な材料に関連する性質を正確に説明できていますか?
    • 自分たちが見つけた材料の様々な性質を見分けるための観察方法と種類分け方法が、材料の調べ方計画に含まれていますか?
    • 材料の性質と種類分けのカテゴリーにそって、材料を正しく種類分けできていますか?
    • ニワトリ小屋の場所ごとにそれぞれ適した性質の材料を、論理的に (調べた結果をもとに) 選んだことが説明できていますか?

自己評価

各自に、自分ができたことのレベルに合うブロックを選んで、成績をつけてもらいます。

  • 青色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできると思う。
  • 黄色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできる。
  • 緑色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできて、クラスメートを手つだうこともできる。

仲間とのふり返り

少人数グループで、いっしょに作業した体験について話し合ってもらいます。
次のような表現を使うように促してください。

  • XXさんが…したのはよかったと思う。
  • XXさんが…したやり方をもっと教えて欲しいです。

個別対応

課題の難易度を下げる工夫:

  • 2択の質問を用いて、材料の種類分け (これは固い?柔らかい?) やニワトリ小屋作りの材料選び (この材料は、ニワトリを守ってあげるのに役立つ?) を手助けします。

課題の難易度を上げる工夫:

  • リサイクルに適した材料の種類や、リサイクル素材を使ってニワトリ小屋を組み立てられるかどうかについて、話し合いを促しましょう。何種類かのリサイクル素材で自分たちのアイデアを試すよう促します。

発展課題

  • 自分たちのニワトリ小屋を組み立てる手順を、番号付きで示したイラストで示す組み立て説明書を作ってもらいましょう。必要なレゴ®パーツの長さや数など、小屋の組み立てに使った材料の一覧も書き出します。

発展課題を行うと、45分間を超えるレッスンになります。

教師用サポート

児童のタスク:

  • 様々な種類の材料の性質を説明する。
  • 様々な材料を性質ごとにグループ分けするための調査を計画し、実施する。
  • 材料の性質のデータを集めて記録する。
  • ニワトリ小屋に合った性質の材料を選んで使い、小屋モデルを組み立てる。

(2人一組)

  • レゴ® エデュケーション SPIKE ベーシック 1セット
  • レゴ エデュケーション SPIKE アプリをインストールしたデバイス 1つ
  • 準備セクションの「準備するもの」参照
  • 生活第2-2-(5)  自然の様子や四季の変化
  • 総則第3節-1-(3)-イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
  • 生活第3-2-(4)  コンピュータなどの情報機器について適切に活用する。
  • 国語第1学年及び第2学年2-A-(1) 話すこと・聞くこと
  • 算数第1学年2-A-(1), (2) 数と計算

 

国語・算数発展課題

  • 国語第1学年及び第2学年2-B-(1)-ウ 内容のまとまりが分かるような書き表し方
  • 算数第3学年2-C-(2) 時刻と時間

生徒用資料

生徒用ワークシート

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