レゴ®エデュケーション SPIKE™ ベーシック

エネルギーの流れ

植物は太陽光を使って成長するということを、ダニエル、マリア、レオ、ソフィーの4人はみんな知ってるんだ。でも…動物も太陽の光で成長するのかな?太陽光と動物の成長の関係を示すモデルを組み立てて発表しよう。

45~90分
上級
小学 3-6 年生
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準備

(注: このレッスンはパートAとパートBに分かれています。どちらのパートも学習指導要領に関連した学習に大切な内容が含まれています。時間が限られている場合、両パートを確認したうえで扱う部分を適宜選んでください。)

このレッスンでは、太陽の光と動物の成長の間の関係を示すモデルを組み立てます。ひとつの正解がある課題ではないことを児童にはっきりと伝え、自分たちのアイデアでモデルをデザインして組み立てるよう促してください。

  • 理科の基礎知識 - エネルギーの流れ:
    • 太陽のエネルギーは、動物が食べるものに蓄えられています (例: 動物が食べる植物は、太陽光を化学エネルギーに変えて貯めています)。
    • 植物を食べる動物には、草食動物 (植物だけを食べる動物) と雑食動物 (植物と動物の両方を食べる動物) がいます。- 肉食動物は、動物だけを食べます。肉食動物が植物を食べているモデルにしないよう指導してください。
  • 予備知識を身につけよう - エネルギーの流れ。理科の教科書・教材を使って、情報・図/画像・用語の定義などを予備知識として学びます。
    • エネルギーは、太陽の光にも植物にも動物の中にもあります。
    • 植物は太陽からエネルギーを取り込んで、そのエネルギーを使って成長します。その植物を食べた動物は、植物が貯めていたエネルギーをもらいます。
    • 動物の中には、植物だけを食べる草食動物と、動物だけを食べる肉食動物と、植物と動物の両方を食べる雑食動物がいます。
    • 動物は、食べものに蓄えられたエネルギーを成長する・動く・体温を保つなど、生きるための機能に使っています。
    • (オプション) 児童たちがすでに_草食動物・肉食動物_・_雑食動物_という言葉を知っている場合には、このレッスンで手短に復習するだけで構いません。例: 組み立てるモデルの動物は植物を食べるので、草食動物か雑食動物を作りましょう。
    • 重要なキーワード: エネルギー・流れ (オプション ― 草食動物・肉食動物・雑食動物)
  • モデルの組み立てとプログラミング:ユニットプランの学習前の推奨事項をご確認ください。その他の準備:
    • SPIKE アプリの [開始] メニューにある チュートリアルアクティビティをすべて復習する。
    • 「見えない科学」のユニット内の他のレッスンを1つ以上学んで、組み立ての体験を重ねたり、SPIKE アプリのワードブロックに親しんでおくことをお勧めしています。

パートA (45分)

関心を引きつける

(クラス全員・10分)

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  • ストーリーの主なキャラクターと最初の課題を紹介します: 植物は太陽光を使って成長するということを、ダニエル、マリア、レオ、ソフィーの4人はみんな知ってるんだ。でも…動物も太陽の光で成長するのかな?太陽光と動物の成長の関係を示すモデルを組み立てて発表しよう。

  • 考える — このレッスンのトピックについて、(必要に応じてストーリーの絵を見せながら) 教室内で話し合いのきっかけとなる問いかけをします。

    • 植物が成長するためのエネルギーはどこから来てるのかな? (太陽から)
    • 動物は必要なエネルギーをどこから手に入れているのかな? (植物を食べる または 植物を食べる動物を食べる)
    • 動物は、そのエネルギーを何に使っているのかな? (成長する、動く、体の傷ついた部分を治す、恒温 (こうおん) 動物の場合は体温を保つ)
    • 児童への説明:エネルギーは、形を変えて太陽から植物や動物へと渡されていきます。たとえば、太陽光エネルギーは化学エネルギーに変えられて植物の中に蓄えられます。
  • SPIKE ベーシック セットとプログラミング用デバイスを各グループに1セットずつ配ります。

探究する

(少人数グループ・25分)

  • このレッスンは、オープンエンドの課題であり、モデルを自由に考えて組み立てて良いことを改めて伝えてください。正解となるモデルが1つだけではないことを明確に伝えましょう。
  • 児童のタスク:
    • 絵を描くなど、目に見える形でデザインのアイデアを探究する。
    • 太陽の光と動物の成長の関係を学べるようなモデルの組み立てとプログラミングに取りかかる。エネルギーの流れがわかり、動物たちが太陽からどのようにエネルギーを手に入れて、それを使うか実演できるモデルを組み立てよう。
  • モデルにレゴ パーツを取り入れる方法について、アイデアを実現する方法を話し合うよう促します (ライトマトリクスを太陽に見立てる、モーターを使って動物を動かし、エネルギーを使っていることを示すなど)。
  • 作業時間の途中で、通常の授業で慣れた話し合いのスタイルで、児童にアイデア交換を促し、そこでひらめいたアイデアをもとにモデルを改良させます。

説明する

(クラス全員・10分)

  • クラス全員を集めて発表の時間を設けます。 

  • ペアごとに自分たちの作ったモデルやスケッチを発表し、今までにできているモデルで、次のポイントを表す部分を説明します。

    • エネルギーがある場所 (例: 太陽・植物・動物など)

    • エネルギーが太陽から植物や動物に流れるようす

    • 動物がそのエネルギーを手に入れて、使うようす

  • モデル作りでうまくいかないと感じている部分についても発表を行い、児童からの提案を引き出しましょう。

  • パートBの「説明する」にそのまま進む場合は、児童たちにモデルを分解しないでそのままにしておくよう指示します。モデルを分解した場合は、組み立て直す時間を与えてください。

パートB (45分)

説明する

(クラス全員・10分)

  • パートAの説明するからもう一度繰り返し、児童たちに発表や、アイデア出しと話し合いをさらに行って、モデル作りを続けりよう伝えます。

さらに実践する

(クラス全員・30分)

  • 児童のタスク:

    • (10分) 発表を聞き合う中でひらめいたアイデアを取り入れて、組み立てとプログラミングを続ける。
    • (15分) 完成したモデルを使って学んだことをクラス全体に発表し、発展課題の次の問いに答える。「動物も太陽の光で成長するのかな?」(直接使うことはありませんが、動物は太陽からエネルギーをもらった植物を食べることで、必要なエネルギーを手に入れています。)
  • (5分) 次のことがらについて、わかったこと・考えたこと・使った技術をお互いに発表しあいます。

    • 課題をクリアするのに役立ったこと。
    • 組み立て中に学んだこと。
  • 作業した場所と使ったセットを片付ける時間を取ります。

評価する

(クラス全員・5分)

  • アイデア出し、組み立て、プログラミングの間に児童たちが考えたことや決めたことを引き出すような問いかけをします。

この学習におけるルーブリックの例

  • 学習の目的を確認します。(_教員用サポート_を参照)

  • 次のポイントについて、児童の学習進度をチェックします。

    • 作ったモデルは、植物が太陽のエネルギーをもらい、その植物を食べる動物へと渡されることを正しく示していますか?
    • 動物の食べものの中に含まれるエネルギーは、形は変わっているが元は太陽から来たエネルギーだったことを正しく説明できていますか?
    • 動物が食べものから得たエネルギーを何に使うかを少なくともひとつ説明できていますか? (成長するため、動くため、体温を保つため)

自己評価

各自に、自分ができたことのレベルに合うブロックを選んで、成績をつけてもらいます。

  • 青色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできると思う。
  • 黄色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできる。
  • 緑色:作り方のせつめいのとおりにプログラミングできて、クラスメートを手つだうこともできる。

仲間とのふり返り

少人数グループで、いっしょに作業した体験について話し合ってもらいます。
次のような表現を使うように促してください。

  • XXさんが…したのはよかったと思う。
  • XXさんが…したやり方をもっと教えて欲しいです。

個別対応

課題の難易度を下げる工夫:

  • ウサギやウマなど、植物を食べることで知られる動物のモデルを児童のペアに割り当てます。

課題の難易度を上げる工夫:

  • 草食動物を食べる肉食動物をモデルに加えることで、エネルギーの流れをさらに続けてみましょう。

発展課題

  • 太陽光発電や、自然エネルギーを使って家を暖めるしくみなど、人間が太陽エネルギーを利用する方法をひとつ選んで調査させます。

発展課題を行うと、45分間を超えるレッスンになります。

教師用サポート

児童のタスク:

  • 太陽光から植物、そのあとに動物へと続くエネルギーの流れを正しく示すモデルを作る。
  • 動物が太陽からエネルギーをもらって、それを使うしくみを、作ったモデルを使って説明する。
  • 動物の食べものに含まれるエネルギーが、元は太陽から得たエネルギーであったことを、自分たちのモデルを使って説明する。

(2人一組)

  • レゴ® エデュケーション SPIKE ベーシック 1セット
  • レゴ エデュケーション SPIKE アプリをインストールしたデバイス 1つ
  • 理科第6学年2-B-(1)  人の体のつくりと働き
  • 総則第3節-1-(3)-イ 児童がプログラミングを体験しながら,コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身に付けるための学習活動
  • 理科第3-2-(3) コンピュータや情報通信ネットワークなどの適切な活用
  • 国語第5学年及び第6学年2-A-(1) 話すこと・聞くこと
  • 算数第4学年2-C-(1) 伴って変わる二つの数量

国語発展課題

  • 国語第5学年及び第6学年2-C-(2)-ア 記録や報告などを読み,考えたことを説明したり,意見を述べたりする活動

生徒用資料

生徒用ワークシート

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