清掃車
歯車やギアの切り替え、プーリー、安全システム、距離、摩擦といった科学的コンセプトについて学びます。
1. 結びつける
(5-10 分)
道の上にはゴミや葉がたくさん落ちていて、とても散らかっています。通る人が滑ると危ないので、ジャック とジルは道を掃除しようとしましたが、ホウキで掃除するのは、とても大変です。
日ごろから車で遊ぶのが好きな二人。掃除をあきらめ、車で遊ぼうかと思った時、ふとホウキと車を組み合 わせることを思いつきました。でも、具体的にどうしたら良いかわからずに困っています。
どうしたら、車を押しながら道を掃除することができるでしょうか。さあ、考えてみましょう!
2. 組み立てる
(20-25 分)
実験用の公園を作る
表面が平らなテーブルや床の上に、ゴミの付着しにくに板もしくは箱を置きます。これを公園の道と 見立てましょう。
しわくちゃにした紙切れなどを、先ほど作った公園 の道の幅10 センチ、長さ60 センチの範囲に均等に 広げます。これで、ゴミだらけの道が準備できました。
紙くずを飛ばすことができるように、道の両側には 十分なスペースを残してください。
清掃車を組み立てる
1Aの組み立て説明書と1Bの組み立て説明書(手順 1-11)を参考にして下さい
清掃車がスムーズに走るか実験する
テーブルの上で、そっと清掃車を押してください。 スピナーは、車の車体にあたることなく自由に回転 しなければなりません。また清掃車の「ブレード」 は、テーブルに触れることなく開いたり回転しなけ ればなりません。
3. よく考える
(20-25 分)
どの位きれいに清掃できる?
車を、散らかった道に沿って押します。紙切れなど をどの程度、脇に掃くことができましたか?4 分の 1?それとも半分?
このデザインの問題は何でしょうか? 道の上に残された紙切れなどと、脇に掃かれた紙 切れなどの量を比較してみましょう。
掃除のスピードも速くないし、実際に紙切れなどを
拾い上げることもできません!
先生のための豆知識
大きな歯車のように、規則 的な歯のついた歯車はす べて、平歯車と呼ばれてい ます。
清掃車の伝導比率は?
清掃車を押して、車輪を1 回転させてみましょう。 清掃車の頭部は何回転するでしょうか? 説明できますか?
清掃車の頭部は一度回転します。伝導比率は、1 対 1です。
すべてのかさ歯車と平歯車のかみ合う歯は同じサイズです。従って、スピードも変わりません。
ヒント:
かさ歯車の役割とは?かさ 歯車は動きの方向を90 度 回転させます。移動のエ ネルギーを角度を変えて 送ります。
どの位速く清掃できる?
異なる駆動歯車を組み合わせて使ってみましょう (手順12、手順13)。
手順12 の場合には、清掃車の頭部の動きは遅す ぎ、手順13 の場合には5 倍速くなります。 40歯の歯車で8歯の歯車を動かしているからです。
ジャックとジルは、誰かが葉っぱに滑って転んでケ ガをする前に、できるだけ速く掃除したいと思って います。2 人を手助けするために、清掃車の頭部に「ブレード」を追加してみましょう(手順14)。
ブレードを3 つにした場合にはバランスが崩れ、 ブレードが2 つの場合よりも効率が悪くなります。 4 枚のブレードの方が効率が上がり、バランスも取 れます。
危険!
清掃車を押しながら、頭部を押さえてみましょう。ど うなりますか?どんな問題が起きるでしょうか?
車輪がロックして、歯が「飛んで」しまうでしょう。実 際に、清掃車に何かが詰まってしまうと負担がかか りすぎ、歯車が壊れてしまいます。
4. 続ける
(25-30 分)
より安全な清掃車
プーリーベルトで動くように、モデルを作り変えて みましょう。いろいろと異なる滑車システムを試し てみましょう。それぞれの滑車は、どの位速く回転 し、どの程度きれいに掃除できるかを予測、実験し てみましょう。
より安全な清掃車
プーリーベルトで動くように、モデルを作り変えて みましょう。いろいろと異なる滑車システムを試し てみましょう。それぞれの滑車は、どの位速く回転 し、どの程度きれいに掃除できるかを予測、実験し てみましょう。
清掃車の頭部は通常、もっと速く回転します。駆動 歯車が大きければ大きいほど、回転は速くなりま す。車軸により大きな摩擦力が加わるため、清掃車 を押す際に、より大きな力が必要となります。
もう一度、清掃車を押しながら、清掃車の頭部を押 さえてみましょう。どうなりましたか?どんな長所と 短所がありますか?
駆動バンドが滑ってしまいます。
長所:
清掃車は、何かが絡むと止まります。運転手さんに とっても、この方が安全でしょう。
短所:
押すのにもっとたくさんのエネルギーが必要です。
ゴミ取り機
ゴミを道から掃き出すばかりではなく、拾い上げる ことができるような方法を考えられますか?
教師用サポート
以下のコンセプトについて学びます:
科学技術と設計、構造、美術
• メカニズムを利用する–かさ歯車、シフトアップ、滑車
• 改良する前に実験する
• 安全システム
科学(理科)
• 距離の測定
• 摩擦
• 科学調査
9686 レゴ® サイエンス&テクノロジー モーター付基本セット (生徒1人につき1セットをおすすめします)
「ゴミ」が飛ばないようにするための、大きなダンボール箱か、
ボール紙で作った低い壁。約60x40 センチの大きさのものが適
当です。
ゴミ:しわくちゃにした紙の切れ端や、レゴ接合部品、軸受け、
科学技術と設計、構造、美術:
必要性を見極め、アイデアを出していく。 個人またはチームで作業を進める。材 料や部品、およびモジュール式組み立 てキットを使って、高品質な実用試作 品をデザインして作る。 適切なテスト 方法を使用して、改良の成果を調べる。 さまざまな身近な製品を組み立て/分 解し、特定した目的を満たすことがで
きるかテストする。
• ホイールサイズや重り を変えることで、乗り物 の効率性がどう変化す るかを調査する。
• 負荷を動かすための、 車輪や車軸。
• できるだけ遠くまで進 むことのできる車をデ ザインして作る。
科学(理科):
基本的な機械要素の性能に関する可 変要素の効果を予測、評価するなど の科学的調査。慎重な観察、測定、お よび記録。
• 斜面。
• 摩擦。
解析・分析(数学):
解析・分析など、数学的な考え方を活 用、応用する。あらゆる演算方法を使 用した計算。領域、平均、および比率の 概念を使用して計算する。時間、距離、 および力(重量)を、できるだけ正確に 測定する。言葉による反応式を使用す る。一次方程式を使って速度を計算す る。結果からパターンを特定する。デー
タを収集して表に表わす。スピーチや 文章、図表を使って、数学的な考え方 を伝える。
• スケールの目盛りを読 んだり、目盛り付けを する。
• 距離や質量の測定。
• 負の数を使う(丘の下 で、車を後方にゼロ方 向に走らせる)。
• 精度の限界に関する 調査。
• 平均値の計算。